第151話 Freddie Hubbard 『Blue Spirits』 ブルー・スピリッツ (1965)

今夜の一曲  Blue Spirits

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ジャジーな夜、第五弾、「F」のコラムです。

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Freddie Hubbard - Blue Spirits
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ(Art Blakey & The Jazz Messengers)で地歩を築き、ブルーノートに数々の名作を残したフレディ・ハバード。彼がブルーノートに残した最後のアルバムがこれだ。リーダーとしての素養を深めた彼の、アンサンブル重視の音のシャワーが刺激的。『Blue Spirits』(1965)


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Freddie Hubbard - Open Sesame
1960年、初リーダー作。オープニングのタイトル曲。吹き荒れるトランペットとテナー、それをあおるリズム隊。そして、マッコイ・タイナー(McCoy Tyner)の絶妙なピアノ。ハバードは、この後ジャズ・メッセンジャーズへ。『Open Sesami』(1960)

Freddie Hubbard - Red Clay
タイトル曲のジャズ・ロック的な展開は70年代の夜明けを告げるかのよう。それもそのはず、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)(ピアノ)、ジョー・ヘンダーソン(Joe Henderson)(サックス)、ロン・カーター(Ron Carter)(ベース)、レニー・ホワイト(Lenny White)(ドラム)という強者が、ここCTIに勢揃いした。『Red Clay』(1970)


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Freddie Redd Trio - San Francisco Suite
フレディ・レッド・トリオ『サンフランシスコ組曲』フレディの数少ないリーダー作。彼が再びニューヨークに軸足を置くことになった1957年後半。その直前に滞在したサンフランシスコの印象を組曲で綴った名盤(Riverside)。スウェーデン・ツアーから戻った彼の目に、サンフランシスコは格別に映ったのだろうか。『San Francisco Suite』(1957)


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Franco Ambrosetti - April In Aeolia
かつてヨーロッパのフレディ・ハバードとして名を馳せたトランペット&フリューゲルホーン奏者、フランコ・アンブロゼッティ。マイルスやハバードに影響を受け、独自のスタイルを確立。フィル・ウッズ(Phil Woods)と競演した『Heartbop』(1981)と迷ったが、『ウインド』(The wind)(2007)も好作に仕上がった。ウリ・ケイン(Uri Caine)のピアノもウリ(?)。現時点でエンヤ(Enja)最終作。


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Frank Strozier - Neicy
メンフィス生まれのフランク・ストロージャーがアルト・サックスからフルートに持ち替えて詠(うた)いあげる。不勉強ながら、彼が一時期マイルス・デイビス(Miles Davis)のクインテットに在籍した(1963)ことを先日始めて知った。『Remember Me』(1976)


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Fritz Pauer - Gentle Eyes / Modal Forces (Movement B + C)
『The Rambler』を聞いて懐かしさが募った。70年代、『Power by Pauer』(1974)『Water Plants』(1977)を最後に、自分の中では消息不明だったフリッツ・パウアーの勇姿に久々に触れたからだ。ヨーロピアン・テイストのジャズが新鮮だったあの頃の空気感が甦る。オーストリア、ウィーン生まれのピアニスト。『Live At The Berlin "Jazz Galerie"』(1970)






Freddie Hubbard - trumpet
Hank Mobley - tenor saxophone
James Spaulding - alto saxophone, flute
McCoy Tyner - piano
Bob Cranshaw - bass
Pete LaRoca - drums
Kiane Zawadi - euphonium
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ジャンル : 音楽

第150話  Bakery 『Momento』 (1972)

今夜の一曲  Living With A Memory

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オリジナル・メンバーのうち、リズム・セクションの二人(Hank Davis, Eddie McDonald)がニュージーランド生まれ。おまけにキーボード(Mal Logan 後にLittle River Bandへ)もNZ出身。それがまたどうしてパースなどという辺境(ごめん!)でバンドを結成したのか、という素朴な疑問。

ってのも、パースはオーストラリアの西の端。西側にはインド洋、その対岸にはアフリカ大陸が横たわります。NZからはオークランドにせよ、クライストチャーチにせよ、直行便がなかった時代なら飛行機でもざっと9時間はかかる。9時間というのは、成田からサンフランシスコやバンクーバーなど、北米西海岸までのフライト時間とほぼ同じなんです。

パースにはキーウィ(Kiwi / NZ人)のコミュニティでもあったのかな、と想像できますね。実際、ニュージーランド人は他の国民より、居住や就業に関してビザの発行が優遇されていたようで・・・道理でパースにNZからの移民が多かったはず。

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第150話は、パースで一花咲かせたベイカリーです。なんでこのバンドが選んだ名前がパン屋さん?バンドヒストリーを読んでも、アルバムを聞いても腑に落ちませんです、はい。

そうそう、うちの会社には20年ほど前、パース出身のメリンダという女性がいました。彼女の好きなバンドはボン・ジョヴィ(Bon Jovi)とガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)とU2でした。

地元オージー・ミュージシャンがいないじゃんと問いただしたところ、出てきた答えがINXS(インエクセス)。当時は私もベイカリーなんて知らなかった。でも、ベイカリーの焼き上げるパンは決して甘いパンばかりじゃないんでしょう。食パン系に限っても、かなりの確率でベジマイト(Vegemite)とか塗りまくりでしょうか。

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メリンダが社内報に書いた文章がこれです。「日本の食べものにくらべて、オーストラリアの食べものはつまらないです。ほとんどの食べものはかんたんにつくれてしまいます。日本人とはちがってオーストラリア人はおこめも、さかなも、かひそうもそんなに食べません。

ふつう私たちがしゅしょくとして食べるものはパンとじゃがいもです。オーストラリア人の多くは肉を食べます。牛肉やひつじの肉やとり肉、ぶだ肉はとても安くてにはいります。

またベジマイトは、オーストラリアでよく食べます。それはこげちゃひろのペーストで、ちょっとチョコレートのようにみえます。でもチョコレートとはまったくちがう味です。外国人の多くはみんなきらいです。ベジマイトはみそのような味だと思うのですが。けんこうしょくひんの一つだし、ビタミンBもたくさんふくんでいるのです。」おっと、これくらいにしておかないと、先に進みません。

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さて、私にとってベイカリーは、オセアニアものの発掘ラッシュの中でもかなり遅く(2006年)、文字通りのレイト・カマー。私のオセアニア熱は例に漏れず、セバスチャン・ハーディ(Sebastian Hardie)やウィンド・チェイス(Windchase)、マリオ・ミッロ(Mario Millo)の洗礼を浴びたあの時代。エンドルフィンだだ漏れ状態でした。

それがマッドゥン&ハリス(Madden & Harris)やジーニー・ルイス(Jeannie Lewis)で最高潮に達し、世紀末にはマクフィー(McPhee)にピラーナ(Pirana)にレインボウ・シアター(Rainbow Theatre)、ポール・ギャフィ(Paul Gaffey)、グレッグ・スネッドン(Greg Sneddon)などで半狂乱になっていました。

ベイカリーはアシッド影響下にあるジャズ・ロックやハード・ロック系サウンドを得意としています。時代の忘れ形見ってヤツです。当時はバンドに関する個人的な糸電話もなかったし、ジャケの印象は思いっきりエレクトロニクス。

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ところが聴いてみると、オージーなディープ・パープル(Deep Purple)、ユーライア・ヒープ(Uriah Heep)、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)ってとこ。セカンドは愛聴盤でした。「The Gift」とか「Living With A Memory」とか、何度となくちびったものです。

しかしだ、彼らが特異なのは、実はそのファースト『Rock Mass For Love』(1971)なんです。いかにもミサ曲集っぽい標題がずらり居並ぶデビュー作は、セント・ジョージ大聖堂(St. George's Cathedral)で、な・な・何と6,000人を前にしたライブ・レコーディング(1971.3.21)だったんです。

ここで繰り広げられたロック・ミサは地元のドラマー、ブルース・デヴェニッシュ(Bruce Devenish)作のマテリアルをジャズ・アンサンブル(Jazz Ensemble)とベイカリー(Bakery)のコラボで演奏したものです。しかもパースの主教(Dean / Bishop)による長い説教も音溝に刻まれるありがたき幸せ。

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ミサと言えば、ステンドグラスに十字架とキリスト像が掲げられ、ほの暗い教会内には燭台のロウソクがずらり居並び、パイプオルガンが厳かに鳴り響く。そんな礼拝の場で、どうしてこんな暴挙が許されたのか。

いやいや、違うぞ、きっと。ひとつ思い出した。いつぞやミネソタ州セントポール(Saint Paul, Minnesota)で目にしたあの光景。とある日曜日、友人に連れられて教会の礼拝へ。それは自分の想像とは全く違う世界でした。

その教会では、信者はライブ・バンドのエレクトリックな伴奏をバックにモダンでアカ抜けた賛美歌を歌い、牧師の説教はパワーポイントで教壇上部のディスプレイに映し出されていました。

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考えてみれば、これは当然で、我々の訪ねたのはカトリック教会ではなく、プロテスタント教会。エヴァンジェリカル(Evangelical)とかアライアンス(Alliance)とか、そういう宗教的背景を理解しないことには見えてこない文化が厳然としてそこにあった。これは勉強になりました。

そうは言っても、英国国教会の支配下にある(ホントか?)パースの宗教界がどの程度、時代の空気を読みながら創造的な布教活動に専念しているのかはわかりません。ただ一つはっきりしているのは、この『Rock Mass For Love』のイベントには、主教(Bishop)あるいは首席司祭(Dean)のジョン・ヘイゼルウッド(John Hazlewood)(London生まれ、NZ育ち)が陣頭指揮に立っていることでしょう。これをリベラルと捉えるのか、はたまた異端と捉えるのか・・・

加えて、完成度は別として、こうした試みがジーザス・クライスト・スーパースター(Jesus Christ Superstar)(Released 1970.9 as an album、1971 Broadway)やゴッドスペル(Godspell)(1971 Off Broadway)とほぼ同時期に進行していたという事実は鳥肌ものです。一連のパフォーマンスは、こうした既成概念を破壊しようとする表現活動の一つのピークだったのかも知れません。

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ちなみに『Rock Mass For Love』に関しては、ベイカリーが「スピード・キング」(Speed King)だったか「チャイルド・イン・タイム」(Child In Time)を演奏したという、当時のイベント参加者の、記憶のかなたの糸をたぐるような証言もあります。彼らのルーツがぷんぷん臭い立ちます。

メンバーのピーター・ウォーカー(Peter Walker, g,vo)の回顧によると、当日は名の知れたディレクターがイースタン・ステイツ(東部州)から駆けつけてカメラを回したらしく、恐らくキャンベラの国立音響映像ライブラリー(the Australian National Sound & Film Archives)に貴重な映像が残っているだろう、と語っています。※watvhistory.com

話変わって、久しぶりにレインボウ・シアターを聴いてみました。デビュー作『The Armada』(1975)。アルマーダ(無敵艦隊)のような音というわけにはいきませんが、オセアニア勢が英米の先鋭的なプログバンドをどう捉えていたか、これは貴重な歴史的証言と言えます。

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レインボウ・シアターのセカンド『Fantasy Of Horses』(1976)は噂先行、ブートで手にしてのけぞったものです。聴き込むほどに・・・と言いたいところですが。未整理感が払拭できないのはご愛敬。それでも、A①の「Rebecca」(レベッカ)とか、捨てがたくて何度も何度も聞いたものです。

つづいて、アレフ(Aleph)を引っ張り出してみました。アルバム・タイトルの『Surface Tention』(1977)(表面張力)をイメージにしたカバー・デザイン。「Mountaineer」とか「Morning」とか印象的な曲もあります。イエス(Yes)、キャメル(Camel)、スティクス(Styx)のフォロワーと言えば以上終了ですが、だからと言って、それが彼らの評価を下げることはないでしょう。

さて、今夜はこれくらいで。

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John Worrall (vocals, flute)
Tom Davidson (vocals)
Eddie McDonald (bass)
Rex Bullen (keyboards)
Hank Davis (drums)

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ジャンル : 音楽

第149話  Circus 『Movin' On』 (1977)

今夜の一曲  Movin' On

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パーカスにベースに二管という、変態的な編成が話題になりました。1977年という後発組なので、多くのバンドの影響が感じられます。中でもイエス、クリムゾン、VDGG(Van Der Graaf Generator)等には多大な影響を受けたでしょう。それでも、キーボードレスでギターに重きを置かないフォーマットで紡ぎ出す音像は強烈な個性が匂い立ちます。

フリッツ・ハウザー(Fritz Hauser)のテクニカルなドラムスがあおり立てるヘヴィ・ドライビングでジャジーなプログレッシブ・サウンドは、時にクラシカルかつフォーキーで室内楽的な表情を垣間見せます。

今夜の一曲「Movin' On」は、22分に及ぶセカンド・アルバムのセンターピース。原曲の初演は1977年5月のレコーディング前夜、1976年クリスマスでしょうか。バーゼル(Basel)のシュタット・カズィーノのハンス・フーバー・ザール(Hans Huber-Saal / Stadtcasino Basel)で、75回記念コンサートに際して、披露された曲です。※バーゼル(Basel)は、チューリヒ(Zürich)、ジュネーヴ(Genève)に次ぐスイス第三の都市、ちなみに後述のベルンはスイス第四の都市

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バーゼルのメイン・コンサート会場と言えば、かつてはフォルクスハウス(Volkshaus)が筆頭。しかし、優れた音響を持つシュタットカズィーノ(Stadtcasino)に音楽の拠点が移されるに伴い、ここは国内外に名を馳せる名ホールとなったのです。大ホールは1500席を有し、スイス本国では最も由緒あるベーゼル交響楽団(Sinfonieorchester Basel)の本拠地になっています。

そんな歴史的なコンサートホールで、一介のロック・バンドがコンサートができたことも不思議と言えば、不思議。人脈なのか、それとも謎の資金繰りの良さなのか、はたまた彼らの実力が広く認知されていたのか・・・

当時、シュタットカズィーノで他にどんなコンサートが組まれていたのか取材しないと事実は見えてきません。不勉強ですが、このホールにはひょっとして大ホール以外にも付随する中小のホールがあり、ロックやポップスのミュージシャンにも広く門戸が開放されていたのかもしれません。そうした会場の一つが、ハンス・フーバー・ザール(Hans Huber Saal)だったのでしょうか。

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いずれにしても、格付けの高いホールで演奏したとするならば、ひょっとして彼らは凡庸なロック・バンドではなく、その編成のユニークさから、実験的なチェンバー・ミュージック・カルテットとして位置づけられていたのも知れません。あるいは、ここは翌1976年に大改修をしているので、改修前ならではの好条件でホール利用を有利に進められた可能性もあります。このあたりすべて、憶測です。まだまだ掘り下げてみないと。

そうは言っても、『All Star Live』(1978)の録音はチューリヒのフォルクスハウスだったし、一部の音源はホテル・ナショナル・ベルン(Hotel National Bern)。ここは実はエコノミー・クラスの二つ星ホテル。うがった見方をするならば、このあたりがバンドの栄枯盛衰物語なのかもしれません。

もちろん、彼らはこのライブ盤ではスリーブに書かれているように、クロスジャンルの音楽を融合しようと努力を重ねました。しかし、その後、主要メンバーの一人であるサックス&フルートのアンドレアス・グリーダーを失います。その穴を埋めることになったのが、オール・スター・ライブに参加していたキーボード・プレイヤーのステファン・アマン。


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その編成で発表したのが通算4枚目の『Fearless, Tealess and Even Less』(1980)。ベーシストのチェルレッティはエレキ・ギターにも持ち替えたりして新境地を狙います。しかし、バンド・ストーリーはここで幕引きを迎えました。

サーカスの残党、フリッツ・ハウザーとステファン・アマン( Stephan Ammann)はステファン・グリーダー(Stephan Grieder)を誘って、ドラムス+ツイン・キーボードのトリオ仕立てでブルー・モーション(Blue Motion)を立ち上げます。

彼らの身上は、ハモンド、ARPシンセ、ローズ、クラヴィネット、ベーゼンドルフのアコピを配したきらびやかなインスト・プログ。しかし、彼らはアルバムを一枚残しただけで姿を消してしまいます。

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Roland Frei / lead vocals, acoustic guitar, tenor saxophone
Andreas Grieder / flutes, alto saxophone, tambourine, backing vocals
Marco Cerletti / bass, bass pedals, 12-string acoustic guitar, backing vocals
Fritz Hauser / drums, percussion, vibes

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さて、久しぶりにスティーブ・ハーレイ&コックニー・レベル(Steve Harley & Cockney Rebel)を引っ張り出しました。「メイク・ミー・スマイルMake Me Smile (Come Up and See Me)」は彼らの一押しソングです。

動画サイトでは、渋い表情でオルガンを弾くダンカン・マッケイ(Duncan Mackay)の姿が拝めるので、にやけてしまいます。『悦楽の日々 』(The Best Years of Our Lives)(1975)収録。

それでは、おやすみなさい。



テーマ : プログレ
ジャンル : 音楽

第148話 Herb Alpert & The Tijuana Brass 『Whipped Cream & Other Delights』 (1965)

今夜の一曲  Bittersweet Samba  (ビタースウィート・サンバ)


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夏にふさわしい曲を、と過去ログからピックアップしました。

Herb Alpert & The Tijuana Brass - The Maltese Melody(1970) マルタ島の砂
 『The Brass Are Comin'』 今でこそ、私にとってトランペットの神はマイルス・デイビス(Miles Davis)だが、当時はニニ・ロッソ(Nini Rosso)とハーブ・アルパートだった。ビルボードのアダルト・コンテンポラリー14位。ホット100にはかすりもしなかったが、日本では大ヒット。しかし、マルタ島って一体どこ?(笑)、<※地図参照>

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Herb Alpert & The Tijuana Brass - Tijuana Taxi (1965) 
オイゲン・キケロ(Eugen Cicero)で生意気にも音楽のジャンル分けの無意味さを口走ってしまった私だが、ハーブ・アルパートもまさしくそれだ。彼ならマリアッチをやらせたって一級品かもね。この曲は小堺一機と関根勤のファンなら一度は聞いたことがあるだろう。

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Herb Alpert & The Tijuana Brass - Bittersweet Samba (1965)
 『Whipped Cream & Other Delights』はジャケ買いのレベルか(笑)。こうして聞き直してみると、いくつも発見がある。これはニッポン放送をキー局にしたオールナイト・ニッポンのテーマ曲だった。あの時代の空気を閉じ込めたタイムカプセルとでも。

Herb Alpert - Rise (1979) 
ソロ名義の「ライズ」は全米1位、グラミー受賞と気を吐いた。時代の波に揉まれながらもアイデンティティを模索した成果だが、ロング・ヴァージョンはちょっと体力がもたない(笑)。

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Herb Alpert - A Taste of Honey (1965) 
A&Mと聞けば、カーペンターズ(The Carpenters)やポリス(The Police)、セルジオ・メンデス(Sérgio Mendes & Brasil '66)、スーパートランプ(Supertramp)、ムーヴ(The Move)、ストローブス(Strawbs)、リック・ウェイクマン(Rick Wakeman)、プロコル・ハルム(Procol Harum)、フェアポート・コンヴェンション(Fairport Convention,)、はたまたウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery)やらポール・デスモンド(Paul Desmond)?

実はハーブ・アルパートはA&Mの創設者(1962)というサクセス・ストーリーがついて回る。Aはアルパート、Mは相棒のジェリー・モス(Jerry Moss)。ミュージシャンと会社経営というビジネス・モデルの両立。マルチタスクに撃沈した名うてのセレブ・ミュージシャンもいるというのに、天は二物を与えたもうた・・・(ぶつぶつ)


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Herb Alpert - This Guy's in Love with You (1968) 
後年知ってたまげた一発。ハーブ・アルパートがヴォーカリストとして面目躍如のマグナム弾。まさかの全米1位。作詞作曲担当はバート・バカラック&ハル・デイヴィッド(Burt Bacharach & Hal David)。二人にとっても初の全米No1だった!

Frank Sinatra - Strangers in the Night (1966)
さて、ハーブ・アルパートで熱くほてった心だが、そろそろ、おねんねモードに切り替えましょう。「マルタ島の砂」を作曲したのはベルト・ケンプフェルト(Bert Kaempfert)だった。その彼の曲で大好きなのが「夜のストレンジャー」(Strangers in the Night)。オススメはフランク・シナトラ(Frank Sinatra)。彼のベルベット・ボイスが愛する二人の出会いをしっとりと紡ぎあげていきます。

みなさん、ロマンチックな夢を・・・!

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テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

INDEX(目次)

工事中・・・

第1話  Prosper 『Broken Door』  (1975)  Germany
第2話  Kestrel  『Kestrel』  (1975)  UK
第3話  Edwards Hand  『Edwards Hand』 (1969)  UK
第4話  Soft Machine  『Third』  (1970)  UK
第5話  Atoll  『L'Araignée-Mal』  (1975)  France
第6話  Vashti Bunyan  『Just Another Diamond Day』  (1970)  UK
第7話  Weather Report  『Weather Report』  (1971)  US
第8話  Fields  『Fields』  (1971)   UK
第9話  Apple 『An Apple A Day...』  (1969)  UK
第10話  Warm Dust  『Peace For Out Time』   (1971)    UK

第11話  Linda Perhacs  『Parallelograms』  (1970)  US
第12話  Miles Davis  『The Man With The Horn』  (1981)  US
第13話  Virginia Astley  『Promise Nothing』   (1983)  UK
第14話  Stackridge 『Extravaganza』   (1975)  UK
第15話  Argent  『Circus(サーカス幻想)』  (1975)  UK
第16話  Earth & Fire 『Atlantis』  (1973)   Netherlands
第17話  Airlord  『Clockwork Revenge』  (1977)  New Zealand
第18話  Flibbertigibbet 『Whistling Jigs To The Moon 』   (1977)  South Africa
第19話  Roxy Music 『Viva! The Live Roxy Music Album 』  (1976)  UK
第20話  Julian's Treatment 『A Time Before This』  (1970)  UK

第21話  Curved Air 『Air Cut』 (1973) UK
第22話  Barbara Dennerlein - Very Hot Stuff  (1992)  Germany
第23話  Agincourt  『Fly Away』  (1970)  UK
第24話  IF 『if 2』   (1970)  UK
第25話  Small Faces  『Ogdens' Nut Gone Flake』  (1968)   UK
第26話  Lift  『Caverns Of Your Brain』   (1974)  US
第27話  Ibis  『Sun Supreme』   (1974)  UK
第28話  Chico Science & Nação Zumbi 『CSNZ』 (1998) 『Afrociberdellia』 (1996) Brasil
第29話  Chick Corea   『Return To Forever』  (1972)  US
第30話  Banzai  『Hora Nata』   (1974)   Belgium

第31話  Fleetwood Mac  『Bare Trees』  (1974) U.K.
第32話  Triade  『1998: La Storia di Sabazio』  (1973)  Italy
第33話  Hugh Hopper  『Hopper Tunity Box』  (1977)   UK
第34話  Brainstorm  『Second Smile』  (1973)  Germany
第35話  Tito Schipa Jr.  『Orfeo 9』   (1973)  Italy
第36話  Roxy Music  『Country Life』  (1974)  UK
第37話  Soft Machine  『Volume Two』  (1969)  UK
第38話  Soft Machine  『BBC Radio 1967 - 71』  (1971)  UK
第39話  Keith Tippett Group 『Dedicated To You But You Weren't Listening』 (1971) UK
第40話  Matching Mole   『Matching Mole』  (1972)  UK

第41話  Earth & Fire   『Earth & Fire』   (1970)  Netherlands
第42話  Andwella   『People's People』  (1970)  UK
第43話  Herbie Hancock  『MWANDISHI』 (1971) US
第44話  Os Mutantes  『Jardim Eletrico』 (1971) Brasil
第45話  Opus Avantra  『Introspezione』  (1974)  Italy
第46話  Raspberries   『Fresh』 (1972) UK
第47話  Exmagma  『Exmagma』  (1973)  Germany
第48話  Bobak, Jons, Malone  『Motherlight』 (1969) UK
第49話  Erroll Garner 『Misty』(1954)US
第50話  PFM  『Photos Of Ghosts』  (1973)  Italy

第51話  Quiet Sun  『Mainstream』 (1975) UK
第52話  Nirvana  『All Of Us』 (1968) UK
第53話  Graham Bond Organisation  『There's A Bond Between Us』 (1965)  UK
第54話  Gino D'Eliso  『Il Mare(海の詞)』  (1976)  Italy
第55話  Fripp & Eno  『Evening Star』 (1975)  UK
第56話  Embryo  『Opal』  (1970)  Germany
第57話  The Millennium   『Begin』  その1 (1968)  U.S.
第58話  The Millennium   『Begin』  その2 (1968)  U.S.
第59話  Morgan 『Brown Out』 (1973) U.K.
第60話  The Kinks 『Kinda Kinks』  (1965)  U.K.

第61話  Marion Maerz 『I Go To Sleep』 (1967) Germany
第62話  Linda Lewis  『Not a Little Girl Anymore』  (1975)  U.K.
第63話  Rolling Stones  『Their Satanic Majesties Request』 (1967)  U.K.
第64話  Soft Machine  『Live At The Paradiso 1969』  (1995)  U.K.
第65話  The Jimi Hendrix Experience  『Electric Ladyland』  (1968)  U.S.
<追記> 第31話 「センチメンタル・レディ」の歌詞の謎について
第66話  Linda Perhacs  『The Soul of All Natural Things』  (2014)  U.S.
第67話  Marisa Monte 『Universo Ao Meu Redor(私のまわりの宇宙)』 (2006) U.S.
第68話  Terje Rypdal  『Bleak House』 (1968)  Norway
第69話  Tito Schipa Jr  『Io Ed Io Solo』  (1974)  Italy
第70話  The Beach Boys  『Friends』  (1968)  U.S.

第71話  Colosseum II  『Electric Savage』 (1977)  U.K.
第72話  Mellow Candle 『Swaddling Songs』 (抱擁の歌) (1972) U.K.
第73話  Mellow Candle  『Swaddling Songs Plus』  (1972)  U.K.
第74話  Rita Lee  『Build Up』 (1970) Brasil
第75話  Mellow Candle  「Feeling High / Tea With The Sun」 (1968) U.K.
第76話  Mama Lion  『Preserve Wildlife』  (1972) U.S.
第77話  Dionne Warwick 「Do You Know The Way to San José / Let Me Be Lonesome」 (1968) U.S.
第78話  Banco Del Mutuo Soccorso 『Io Sono Nato Libero』(1973)Italy
第79話  The Dream  『Get Dreamy』  (1967)  Norway
<ソフト・マシーンの深淵!?>
第80話  Soft Machine  『Noisette』  (1970)  U.K.

第81話  Soft Machine  『Live At The Proms』  (1970)  U.K.
第82話  Soft Machine  『Grides』  (1970)  U.K.
第83話  Soft Machine  『Backwards』  (1970)  U.K.
第84話  Soft Machine  『Live In 1970』  (1970)  U.K.
第85話  Bill Evans Trio  『Portrait In Jazz』  (1959)  U.S.
第86話  Bill Evans Trio  『Waltz For Debby』  (1961)  U.S.
第87話  Rod Stewart  『Fly Me to the Moon』  (2010)  U.K.
第88話  East Of Eden  『Mercator Projected』  (1969)  U.K.
第89話  The Beatles  『Revolver』 (1966) U.K.
第90話  U.K.  『Danger Money』  (1979)  U.K.

第91話  King Crimson  『Live In USA』  (1975)  U.K
第92話  Curved Air  『Phantasmagoria』 (1972) U.K.
第93話  Don "Sugarcane" Harris, Jean-Luc Ponty, Nipso Brantner & Michał Urbaniak  『New Violin Summit』 (1972) Germany
第94話  It's a Beautiful Day  『It's A Beautiful Day』  (1969)   U.S.
第95話  Deep Purple  『Machine Head』  (1972)  U.K.
第96話  Led Zeppelin  『Led Zeppelin II』  (1969)  U.K
第97話  The United States Of America   『Same』  (1968 )  U.S.
第98話  East Of Eden  『錯乱』  (Snafu)  (1970)  U.K.
第99話  The Who  『Who's Next』  (1971)  U.K.
第100話 Nirvana U.K.  『Local Anaesthetic』  (局部麻酔)  (1971)  U.K.

第101話 Traffic  『Last Exit』 (1969) U.K.
第102話 Gracious  『Gracious!』 (1970) U.K.
第103話 Nucleus  『Elastic Rock』 (1970) U.K.
第104話 Jean-Claude Vincent  『Lettre Au Passé』 (1977) France
第105話 Sunforest  『Sound Of Sunforest』 (1969) U.S.
第106話 Johnny Mathis  『Heavenly』 (1959) U.S.
第107話 Dando Shaft 『Dando Shaft』 (1971) U.K.
第108話 Dando Shaft 『An Evening With....Dando Shaft』 (1970) U.K.
第109話 Pink Floyd 『Soundtrack from the Film More』 (1969) U.K.
第110話 Graham Bond 『Holy Magick』 (1970) U.K.

第111話 Graham Bond 『Love Is the Law』 (1968) U.K.
第112話 Paris 『Paris』 (パリス・デビュー) (1976) U.S.
第113話 Joe Sample 『Rainbow Seeker』 (虹の楽園) (1978) U.S.
第114話 10cc 『The Original Soundtrack』 (オリジナル・サウンドトラック) (1975) U.K.
第115話 Frob 『Frob』 (1976) Germany
第116話 Ramses 『La Leyla』 (1976) Germany
第117話 Ramases 『Space Hymns』 (宇宙賛歌) (1971) U.K.
第118話 Phil Manzanera 『Diamond Head』 (1975) U.K.
第119話 Phil Manzanera / 801 『Listen Now』 (1977) U.K.
第120話 New Trolls 『FS』 (エッフェ・エッセ) (1981) Italy

第121話 Herbie Hancock 『Speak Like a Child』 (1968) U.S.
第122話 Herbie Hancock / The Yardbirds 『Blow Up』 (欲望)(1966) U.S.
第123話 David Hemmings 『Happens』 (1967) U.K.
第124話 The Byrds 『Fifth Dimention』 (霧の五次元) (1966) U.S.
第125話 The Warriors 『Bolton Club '65』 (1965) U.K.
第126話 King Crimson 『Islands』 (1971) U.K.
第127話 Danny Kirwan 『Second Chapter』 (1975) U.K.
第128話 Jethro Tull 『This Was』 (1968) U.K.
第129話 Mia Martini 『Oltre la Collina』 (1971) Italy
第130話 Philamore Lincoln 『The North Wind Blew South』 (1970) U.K.

第131話 Joni Mitchell 『The Hissing of Summer Lawns』 (夏草の誘い)(1975) Canada
第132話  Soft Machine  『Triple Echo』 (1977)U.K.
第133話  Centipede 『Septober Energy』 (1971) U.K.
第134話  Alain Goraguer 『La Planète Sauvage』 (1973) France
第135話  Schizo 『Schizo!』 (1972) France
第136話  Wolgang Dauners Et Cetera 『Et Cetera 』 (1971) Germany
第137話  Ahmad Jamal 『The Awakening』 (1970)
第138話  Serge Gainsbourg 『Histoire De Melody Nelson ‎』 メロディ・ネルソンの物語 (1971) France
第139話  Blue Mitchell  『The Thing To Do ‎』  (1965)
第140話  Duncan Mackay 『Chimera ‎』 (1974) South Africa

第141話  Chico Hamilton 『Peregrinations』 (ペレグリネーションズ)(1975) U.S.
第142話  Neutrons 『Black Hole Stars』 (1974) U.K.
第143話  Cressida 『Asylum』 クレシダ 『アサイラム』 (1971)U.K.
第144話  The Dave Brubeck Quartet  デイヴ・ブルーベック 『Time Out』 (1959)
第145話  Kornelyans  『Not An Ordinary Life 』 (1974) Yugoslavia
第146話 TIME 『TIME』 タイム (1972) Yugoslavia
第147話 Eric Dolphy 『Out To Lunch』 アウト・トゥ・ランチ (1964) U.S.
第148話 Herb Alpert & The Tijuana Brass 『Whipped Cream & Other Delights』 (1965) U.S.


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第147話 Eric Dolphy 『Out To Lunch』 アウト・トゥ・ランチ (1964)

今夜の一曲  Hat And Beard (ハット・アンド・ビアード)

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ジャジーな夜、第五弾、「E」のコラムです。


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Elizabeth Shepherd - Lonely House
エリザベス・シェパードの存在はピーター・アップルヤード(Peter Appleyard)の『ソフィスティケイティッド・レディーズ』(Sophisticated Ladies)で知った。彼女のルーツがどうであれ、後追いでジャズに触れたとは思えない凄みがある。

Elizabeth Shepherd - Poinciana

コンサバを自負する自分にとっては(ホントか!?)、これがまたしっくりハマる。エリザベス・シェパードのヴォーカルが冴えるピアノトリオによるジャズ・スタンダーズ集。ここでは彼女はひたすらシンプルに迫る。

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Elizabeth Shepherd - Pourquois Tu Vis
シンプルがゆえにそれだけ曲の本質がますますくっきり際立ち、清々しい。『リワインド』(Rewind)に収められた曲は、どれも原曲のうまみが自然とにじみ出す。心の琴線に触れる思い。『Rewind』(2012)


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Etta James - At Last !
エタ・ジェームスの大ファンというわけではないけど、これは素晴らしい。恋を手にした女性の胸のときめきを綴る名唱。1961年R&Bチャート第二位。個人的には、チェス・レコード(Chess Records)時代がやはり彼女の黄金期。

Etta James - A Sunday Kind of Love
エタ・ジェームスの芸名は、本名ジェームセッタ・ホーキンス(Jamesetta Hawkins)のアナグラム。輝かしいキャリアの反面、ヘロイン中毒、肥満、認知症、白血病・・・大きな浮沈を駆け抜けたディーヴァ(1938 - 2012)。『At Last!』(1960)

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Eugen Cicero - Solfeggio in C minor
オイゲン・キケロ。ジャズが大きく変容していく時代にあって、彼が偏見の目で捉えられたのも無理からぬことだ。しかし、クラシックのジャズ化・・・この分野では間違いなく彼は第一人者だった。

Eugen Cicero - Liebestraum
ジャズなのかイージーリスニングなのかという論争は意味を持たないだろう。ジャック・ルーシェ(Jacques Loussier)と並び、彼はこの領域に大きな地歩を築いた。ルーマニア出身のピアニスト。

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Eric Reed - NYC Medley
エリック・リード。1970年生まれの米国ジャズ・ピアニスト。黒っぽい豪快な音から繊細で陰影の深い音まで、ソツなく弾きこなす才人。MoJazzの頃も味があるが、近年ますます円熟味を増した感がある。

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Eric Dolphy - Hat and Beard
エリック・ドルフィーによるセロニアス・モンクへのオマージュで始まる『アウト・トゥ・ランチ』これを手に入れた学生時代、越えてはならない一線を越えた背徳者の思いだった。ミンガスのグループとして活動する中、ベルリンで客死したエリック・ドルフィー。本来、彼が極めることになっただろう頂きは、一体どこだったのか。『Out To Lunch』(1964)

Eric Dolphy - You Don't Know What Love Is
エリック・ドルフィーの思索を極めた逸品。この曲との付き合いも私が学生だった頃からなので長い長い(笑)。これと並んで、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)の『Town Hall Concert』(1964)に収録された「Praying With Eric」あたりは、私の無人島レコードの一枚。『Last Date』(1964)

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Eric Dolphy – bass clarinet, flute, alto saxophone
Freddie Hubbard – trumpet
Bobby Hutcherson – vibraphone
Richard Davis – bass
Tony Williams – drums








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第146話 TIME 『TIME』 タイム (1972)

今夜の一曲  Istina mašina (イスティナ・マッシナ)

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旧ユーゴ・ロックと言えば、TIMEを忘れるわけにはいかない。1971年半ばにコルニ・グルーパ(Korni Grupa)を脱退したヴォーカリストのアドルフ(ダド)・トピック(Dado Topić)が結成したバンドだ。

サウンド的には、オルガンやフェンダー・ローズ、フルートを配したジャジーなアート・ロックといった風情。彼らがお手本にしたのはコラシアム(Colosseum)、トラフィック(Traffic)、フォーカス(Focus)、初期ジェネシス(Genesis)らのオルガン・ロックといったところ。

このグループは旧ユーゴ・プログ・ジャンル最初期の一撃とされている。ファースト・アルバムは1972年夏。しかし、ザグレブ(Zagreb)を本拠地とするJugotonレーベル(十五トン?ユーゴトン!)の理解も薄く、当時は500枚刷りにとどまった。

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アルバムには大曲を含む5曲が並ぶ。「Istina Mašina」(真実の機械)や「Kralj Alkoho」(アルコール中毒の王)「Za Koji Život Treba Da Se Rodim」(何のために生まれたか)など、内省的あるいはユーゴ社会の一断面を見るかのようなタイトル群を見ると、彼らのスタンスやロッカーとしての気概が伝わってくるようだ。

バンドのオリジナル・ラインナップは翌1973年1月に早々に崩壊。バンドはメンバー・チェンジを繰り返していく。

1974年、ダドは兵役拒否で刑務所生活を余儀なくされる。そこで書きためた曲がセカンドアルバム『TIME II』(1975)の中核を作ることになる。その後、ダドはロンドンに渡り、The Foundationsのメンバーとして40回に及ぶ英国ツアーに明け暮れる。

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しかし、バンドのユーゴ・ツアーの折、ダドは里心がついたか、何とTIME再編を決意。活動は順調であるかに見えたが、結局は1977年末のバンド解散に向かって駆け抜けていった。そしてダドはソロ活動へと移行していく。※以上、バンド・ヒストリーはJugo Rock Forever(Progarchives)を参考にしました。

大量の情報がもたらされた前世紀末の時期、旧ユーゴ系バンドは、私の大熱狂の一つだった。以来、怒濤のように聞き込んだのは

ビイェロ・ドゥグメ (Bijelo Dugme) (白いボタン) 『Šta Bi Dao Da Si Na Mom Mjestu』 (1974-)
オパス (Opus) 『Opus 1』 (作品第一番) (1975)
スマック (Smak) (最後・終わり・結末・・・) (1975-)
プレメスティエ (Predmestje) (郊外) 『same』 (1977)
レビ・ソル (Leb I Sol) (パンと塩) (1978-)
ジュトロ (Jutro) 『Dobro Jutro』 (グッド・モーニング) (1977)
※バンドのイメージをつかむため、無理矢理バンド名の直訳を添えてあります。

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・・・と大興奮の私だったが、ハモンドを擁したフォーク・ロックのサンソクレット(Suncokret)(ひまわり)の『Moje Bube』(1977)を知った時には、ただただ感涙にむせんだ。

おっと、ヤンコ・ニロヴィッチ(Janko Nilovic)も忘れてはいけない。これぞユーゴ発、サイケ・ジャズの一撃。彼はフランス在住なので、フレンチ・アーチストで括られるけど、ジャズやソウル、ポップやファンクをバルカン・ルーツに仕上げた危険な香りが満載。もともと彼はイスタンブール(トルコ)出身、旧ユーゴ系民族の血を引いているのだ。

民族の血と言えば、Korni Grupaはセルビア系のレーベルから、TIMEやSuncokretはクロアチア系、Janco Nilovicはモンテネグロ系、Leb i Solはマケドニア系、Buldožer(ブルドゼル)はスロヴェニア系・・・と、このあたりは平和ボケてる私には、とんと見当つかない世界。

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かの地を民族分断する流血の悲劇を知ったのは、我が友人がきっかけだった。彼は、日本人の母とセルビアの父とのハーフ。両親となる2人は仕事でロンドンに暮らすうち、永遠の愛を誓い合ったという。

ヤンコ・ニロヴィッチは、モンパルナス2000(Mont Parnasse 2000)に多くの作品を提供したコンポーザ&ピアニスト。サイケなギターやブラスを編み込んで、どっぷりディープにグルーヴする。

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中でも『Soul Impresshion』(ソウル・インプレッション)(1975)はフラッグシップ級。タイトルもろの「Drug Song」は白眉だね。「Roses And Revolvers」(1970)も捨てがたい。

さて、頭を冷やそう。今夜の最後に、コラシアムⅡ(Colosseum II)で締めくくるとするか。

彼らのセカンド『Electric Savage』(1977)から「Put It This Way」。第71話でも取り上げた私のお気に入りの一曲。表題の意味は「こう言え!」でしょうか(笑)。

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しかしですね、サード『War Dance』(1977)には「Put It That Way」「ああ言え!」(^_^;) がある。一体どう言えばいいんだ。はっきりしろい! 頭を冷やすつもりが、またまたカッカ来てしまったぜ~(-_-;)

作曲にクレジットされてるゲイリー・ムーア(Gary Moore)=ジョン・ハイズマン組(Jon Hiseman)がキレのある演奏を繰り広げる名曲。

勿論、ドン・エイリー(Don Airey )も良い仕事をしています。ムーグのソロにしたってエイリーだけに鋭利~ですよね!しかし、鋭利でありながら鈍(ドン)だなんて、このアンビバレントな存在感、さすが出来る男は半端じゃないっすね。(意味不明)

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Brane Lambert Zivkovic / piano, flute, electric piano
Dado Topic / vocal
Mario Mavrin / bass
Ratko Divjak / drums
Vedran Bozic / guitar, vocal
Tihomir Pop Asanovic / Hammond organ






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ジャンル : 音楽

第145話  Kornelyans  『Not An Ordinary Life 』 (1974)

今夜の一曲  Not An Ordinary Life


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ビニール・マジック(Vinyl Magic)からの再発(1991)で初めて音に触れた、という方は健全だと申せましょう。情報が少なかった時代、てっきりイタリアものと勘違いした人も多かった。何と言ってもリコルディ(Ricordi)からのリリース。しかもカタログ・ナンバーがSMRL 6130だった。これが、何を意味しているかと言うと・・・

SMRL 6112 ジャン・ピエレッティ(Gian Pieretti)『Il Vestito Rosa Del Mio Amico Piero』
SMRL 6113 ムゼオ・ローゼンバッハ(Museo Rosenbach)『Zarathustra』
SMRL 6115 ロッキーズ・フィリィ(Rocky's Filj)『Storie Di Uomini E Non』
SMRL 6119 チェルヴェッロ(Cervello)『Melos』
SMRL 6123 バンコ(Banco Del Mutuo Soccorso)『Io Sono Nato Libero』
SMRL 6130 コルネリアンス(Kornelyans)『Not An Ordinary Life』
SMRL 6150 アックア・フラジーレ(Acqua Fragile)『Mass-Media Stars 』


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私的にはですね、どいつもこいつも手に入れようと必死になったなつかしい思い出がある(笑)やっぱり私はビョーキか?!いずれにしてもだ、これでコルネリアンス発売のタイム・ラインが見て取れるでしょ。

タイトル・曲名・歌詞ともに英語だったし、あまり期待せずに聞いた。ところがフタを開けてみると王道プログレ感満載のびっくり箱。逆の意味で期待外れを楽しめたアルバムだった。


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ただ、アルバムに一貫性はなく、収録全6曲中2曲が1st収録曲やシングル曲の焼き直し。PFMで言うと『Photos of Ghosts』(幻の映像)の位置づけですかね。
※「Fall Off The Land Of Woman」は「Bezglave Ja-Ha Horde」、「Generation 1942」は「Moja Generacija」のいわゆるスロー・バージョン。

後に知った前身のコルニ・グルーパ『Korni Grupa』(1972)(PGP RTB)は、まだまだサイケ・ロックの域だし、旧態依然たるサウンドにとどまっている。それでも、当時の熱いダイナミズムを体感できる佳作だし、母国語による歌唱は英詩よりも躍動的で、水を得た魚。


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どうやら彼ら、イエス(Yes)の『危機』(Close to the Edge)(Sept 13, 1972)を畏敬の念を持って聴き込んだのだろう。本作のレコーディング中には、あのジェネシス(Genesis)の『月影の騎士』(Selling England by the Pound)(Oct 12, 1973)もリリースされた。マハヴィシュヌ(The Mahavishnu Orchestra)『火の鳥』(Birds of Fire)(March 29, 1973)やEL&Pの影もちらつく。

ベオグラード(Belgrade)出身の彼らは、インターナショナルな成功を求めてイタリアに渡った。そしてカルロ・アルベルト・ロッシ(Carlo Alberto Rossi)のプロデュースでレコーディングに入る。


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でも、カルロと言えばミーナ(Mina)やミルヴァ(Milva)のヒット曲メイカーのイメージなのに、何故? う~む。それはともかく、ミーナのカバー曲「E Se Domani」(もしも明日)(1964)。まさに名曲っすね。すごいぞ、カルロ。※ジャケ写は「Tu Non Mi Lascerai」(1967)(タイトルは「トゥ・ノン・ミ・ラシェライ」、作曲はジョヴァンニ・ダンツィ Giovanni D'Anzi)

ちょっとwikiってみると、カルロは「伊太利亜の名プロデューサ&コンポーザで、時のPFMやBanco、Areaなどのプログレ畑の円盤製作に携わった」と書いてある。ホンマかいな?まぁ、確かに、彼のミラノにあるフォノラマ・スタジオ(Studi Fonorama)はアックア・フラジーレの1st『Acqua Fragile』のレコーディングでも使われてるし、何だかプログレ界とも濃く薄く関わりがありそうだな。


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レコーディング自体、前作のフェンダー・ローズとかピアノの音像からmoogやsolinaを加えてプログ感を全面に押し出した満艦飾(まんかんしょく)のいで立ち。これってカルロの意向か、リコルディの意向か、はたまたKornelije Kovacの意向だったのか。

しかし、売れなかった。っていうか、売り上げは1万枚程度。しかも、自信を持って乗り込んだユーロヴィジョン・コンテスト(Eurovision Song Contest)でも、自信作「Generation 42」(モヤ・ゲネラシヤ)は12位に終わった。しかし、何故セルビア語で歌ったのか謎。英詞の方が審査員のウケは良かったはずだ。だが、敢えて母国語で勝負したのはまさに彼らの自負の現れか。


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かくして、彼らの野望ははかなくも砕け散る。そうそう、本作のライセンスはイタリア本国、イスラエル、南米、それに日本だったってのは都市伝説か?いずれにせよ、英米でのリリースは叶わなかった。

(つづく)

Kornelije Kovac / keyboards
Josip Bocek / guitar
Bojan Hreljac / bass
Vladimir Furduj / drums
Zlatko Pejakovic / lead vocals



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第145話は・・・?

旧ユーゴ勢から、このバンドを取り上げてみようかと・・・
近日、アップ予定 (^_-)
でも、近日っていつさ (笑)

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第144話  The Dave Brubeck Quartet  デイヴ・ブルーベック 『Time Out』 (1959)

今夜の一曲  Blue Rondo à la Turk

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ジャジーな夜、第四弾、「D」のコラムです。

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Danny Gatton & Joey DeFrancesco - Kindred Spirits
ダニー・ガットンとジョーイ・デフランチェスコの連名作『Relentless』には人をとりこにする魅力がある。テレキャスとハモンドB3の絶妙なコラボに息を飲む。(1994)

Danny Gatton & Joey DeFrancesco - The Pits
ダニーがリトル・フィート(Little Feat)への参加を要請されていた、という噂も納得。言わずと知れたテレキャスの達人。スリーヴの表がテレキャスで裏がB3ってのもストレートなメッセージだね。(1994)


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Dave Brubeck Quartet - Blue Rondo à la Turk
「テイク・ファイヴ」(Take Five)のポール・デズモンド(Paul Desmond )による甘いメロディでブルーベック・スクールに入門した私を驚かせたのがこれだった。なるほど、キース・エマーソン(Keith Emerson)のナイス(The Nice)の原点はやはりこれだ、と再確認したものだ。(1959)

Dave Brubeck Quartet - Far More Blue
『Time Further Out』は変拍子ジャズの展示場。3+2だろうが、2+2+2+3だろうが、小難しい事はさておき、舞うように歌うデズモンドのアルト・サックス、軽やかにスイングするブルーベックのピアノは最高だ。(1961)


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Dave Brubeck Trio - Indiana 
2003年に発売された『Essential Dave Brubeck』は全31曲、CD二枚組の集大成だった。そのCD1のオープニングが「インディアナ」。リリカルでスインギーなメロディが脳裏から離れない。(1950)

Dave Brubeck Trio - Laura
「Indiana」は1950年にファンタジー(Fantasy)からシングル発売された。そのB面がこれ。現代音楽の影響か、不協和音のブロック・コードにはたまげた。これはまさにジャズ界のバルトーク(Bartók)。(1950)


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Dinah Washington - What Difference A Day Makes
「縁は異なもの」ダイナ・ワシントンの名唱。ゴスペル、R&B、ジャズ、トラッド・ポップ・・・彼女の魔法にかかれば、いかなるジャンルの歌も心に染みいる名曲に仕上がる。(1959)

Dinah Washington with Quincy Jones Octet - Blue Gardenia
エマーシー(EmArcy)やマーキュリー(Mercury)に残した作品群はいずれも佳曲ぞろい。スキャットものでもない、シャウトものでもない、そんな彼女のスタイル。私は好きだ。(1959)


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Dominick Farinacci - Bibo No Aozora 
ドミニク・ファリナッチ。1983年生まれの新進気鋭の米国トランペッター。若き日の彼がドラマーのオーディションに落ちたのは不幸中の幸いだった(笑)。あのクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)をして "This kid is 360 degree!" と驚かせた男。日本でも根強い人気を誇る。(2009)


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Donald Byrd - Shangri-La 
1961年、ブルーノート(Blue Note Records)に残した作品。バード流のハードバップのショーケース。ペッパー・アダムス(Pepper Adams)のバリトン・サックスやハービー・ハンコック(Herbie Hancock)のファンキーなピアノがたまんない。(1961)

Duke Pearson - Wahoo 
フロントに三管を配したセクステトット。所帯が大きくなればなるほど、アレンジ能力が問われるが、ピアソンはそれを難なくこなしている。クランショウ&ローカー(Cranshoaw & Roker)のリズム陣をバックにピアソン(piano)+バード・ヘンダーソン・スポルディング(Pearson + Byrd - Henderson - Spaulding )の布陣は強烈。(1964)

では、みなさん、おやすみなさい。


Dave Brubeck – piano
Paul Desmond – alto saxophone
Eugene Wright – bass
Joe Morello – drums


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第143話  Cressida 『Asylum』 クレシダ 『アサイラム』 (1971)

今夜の一曲 Munich

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悪女三題

<悪女その1>

実は、うちの近くの田んぼに、こんなかかしが立っているんです。そこを通るたび、ヴァーティゴ(Vertigo)の、かのバンドを思い出すわけです(笑)。そんなわけで私の日常と非日常は、境界線が非常にあいまいなのだ。全くめまい(!)がしますね。

クレシーダと聞いて、もひとつ思い出すのが日米貿易摩擦だったりする(?)。繊維、鉄鋼に端を発した日米の貿易戦争は、日本が国際競争力を高めるに従い、米国政財界をイラっとさせた。1970年代にはカラーテレビ、そして自動車輸出へと飛び火。その後ハイテク産業や農産品へと争点が移っていくわけです。

自動車に関しては、ビッグ3の苦境を尻目に日本車は快進撃を続け、集中豪雨的な輸出が争点となり、現地生産と輸出自主規制の荒波に激しく揉まれました。そんな中、クレシーダと言えば、トヨタが誇るマークⅡの海外仕様車のネーミングでしたね。

もちろん、グループ名の由来は、ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare)の悲劇『トロイラスとクレシーダ』(Troilus and Cressida)から来ています。トロイの王子、トロイラスと永遠の愛を誓ったかにみえたクレシーダ。しかし、いとも簡単に他の男に寝返ってしまう彼女は、いかにも悪女のイメージそのものにみえます。

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恋愛の不条理は万古不易の摂理なのかもしれません。でも、クレシーダを悪女と称するのなら、現代ほど超「悪女」!の跋扈する戦慄の時代もないのかもしれません。

さて、我がヴァーティゴのクレシーダに話を戻しましょう。オルガンの比重が高いことで、ナイス(The Nice)の派生バンドのイメージが強いのですが、一聴して感じたのはムーディー・ブルース(The Moody Blues)やドアーズ(The Doors)だったりします。

デビュー前にはハンブルグ(Hamburg, Germany)のスター・クラブ(Star-Club)でコラシアム(Colosseum)やイースト・オブ・エデン(East of Eden)とギグに明け暮れました。その後もヨーロッパを舞台にブラック・サバス(Black Sabbath)やブライアン・オーガー(Brian Auger)、バークレイ・ジェームス・ハーヴェスト(Barclay James Harvest)とツアーに出ています。

当時の何でもありの実験的でクロス・ジャンル&ハイブリッドなサウンドを、自分流に仕上げた結果がクレシーダのサウンド。それが極上の英国然たる気品に満ちた音に仕上がった。それは当然の帰結か、それとも予想外の副産物だったのか。

<悪女その2>

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キッシング・スペル(Kissing Spell)(1992)、アカルマ(Akarma)(1999)が再発したダーク(Dark)の『ラウンド・ジ・エッジ』(Round the Edges)。こいつにはビビりました。ダークは1000枚程度のプライベート・プレス。それがゆえに不遇をかこってきたヘヴィ・サイケなレア・アイテム。

なんたってロジャー・ディーン(Roger Dean)ジャケで知られるクリア・ブルー・スカイ(Clear Blue Sky)(1970)にチビった恥ずべき過去のある私ですからね。ヒプノシス(Hipgnosis)に対バン張るようなヤバいジャケットを擁するダークの唯一作。その遅れてきた再発には、感きわまって思わずコブシを握り締めたものです。

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悪女ウィキッド・レディ(Wicked Lady)はそのダーク絡み。ハーフ・ブートだろうがスリー・クォーター・ブート(?)だろうが、思わず悶絶!失禁!!キッシング・スペル(Kissing Spell)(1994)再発が先行しましたが、その後Guerssenが正式に再発(2012)にこぎ着けました。

ウィキッド・レディの『サイコティック・オーバーキル』(Psychotic Overkill)。仕掛け人の一人は、ダークでセカンド・ギターを務めていたマーティン・ウィーヴァー(Martin Weaver)。彼がダーク以前にギターを担当していたのがウィキッド・レディです。

ところが、歯切れの良いダークに比べると、こちらはワウとヘヴィ・ファズにまみれた混沌たるハード・サイケなパワー・トリオ。

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それでも、時代を先取ったかのようなメタリック感が印象に残る曲もあったりして。邪悪なブルー・チア(Blue Cheer)と評した人もいますが、なるほどです。サイコティック・オーバーキル(psychotic overkill)というよりもナーコティック・オーバードーズ(narcotic overdose)って感じにも聞こえる。ドラマーは後に28歳で精神病院(アサイラム)行きになってしまったし、泣けます。

ウィキッド・レディはキッシング・スペルのジャケットの聖母然たる女性の印象が強かった。こんな美しい女性が「悪女」かと思うにつけ、「それはないでしょ」って感じだー。

マーティン・ウィーヴァーはGuerssenでの再発(2012)にあたり、彼なりの悪女のイメージをジャケ絵にしましたが、こちらの女性にならダマされても文句は言うまい(笑)。

<悪女その3>

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最後にもうひとり「悪女」を紹介しましょう。こちらも強烈です。ナンシー・シナトラとリー・ヘイゼルウッド(Nancy Sinatra & Lee Hazlewood)のコラボした「サマー・ワイン」(Summer Wine)。

ナンシーは父親(Frank Sinatra)のご威光にもかかわらず、パッとしないポップコーン・オールディーズ(Popcorn Oldies)を地で行く、かわい子ちゃんシンガーでした。ところが、「レモンのキッス」(Like I Do)(1962)や「イチゴの片想い」(Tonight You Belong to Me)(1962)をかなぐり捨て、悪女路線へとイメーチェン図ったのが「サマー・ワイン」(1967)でした。

その仕掛け人はプロデューサー、ソングライターのリー・ヘイゼルウッド。この男、これがなかなかデキる男。フィル・スペクター(Phil Spector)にだって負けちゃいない。

ポップ・センスの中に、なんでテープの逆回転が挿入されるのかって不思議感満載の「Sand」、七変化する弦やデュアン・エディ(Duane Eddy)のギターが心に響く「No she won't」など・・・サッカリン・アンダーグランド? カウボーイ・サイケデリア? どう呼んでも彼らの本質には届かない。

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その「サマー・ワイン」ですが、
Strawberries, cherries and an angel's kiss in spring
My summer wine is really made from all these things

・・・と女にダマされて丸ハダカにされてさえ、

And left me craving for...more summer wine
Oh..oh..summer wine

と言わせるなんて、ナンシーの「悪女」ぶりは筋金入りです。誰ですか?どうせ、ダマされるのなら、こんな女がいいなんて言ってるのは(笑)?古典落語の『鰍沢(かじかざわ)』はいかにも作り事に思えるけど、こちらはありそで、もっともっと恐いなぁ。

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ジャンル : 音楽

第142話  Neutrons 『Black Hole Stars』 (1974)

今夜の一曲 Going to India

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昨年6月「アメリカの研究チーム・ライゴ(LIGO - Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory)が『重力波』(gravitational wave)を観測した」というニュースは、世界を驚かせました。『重力波』と言うのは、大きな質量を持つ天体が光速で運動すると空間がゆがみ、それが波動となって伝わっていく現象のことです。(わかんな~い^^;)

ところが、それを実際に観測する作業は困難を極めました。重力波は天才物理学者アインシュタインが予言した天文学的現象です。私がもっと早くに世に出ていたら、アインシュタインを出し抜くことができたのに残念です(笑)。いずれにせよ、アインシュタインから100年がたって、今回ようやく観測に成功!!

重力波を観測することで可能になることが沢山あります。それはたとえば遠方の天体や天文現象を精度の低い電磁波に頼らずに調査できることです。


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今回の重力波はブラックホールが、いかに巨大化するかの謎を解いてくれました。理論上、誕生する時には、太陽の質量の十数倍にしかならないブラックホール。なのに、宇宙空間には、どうして太陽の質量の何百万倍もの超巨大なブラックホールが存在しているのでしょうか。

ことの真相は、ブラックホールは合体して成長していくのです。検出された重力波は約13億年前、太陽の29倍の質量と36倍の質量を持つブラックホール同士が合体し、太陽の質量の62倍の質量のブラックホールが生まれた際に発生したものでした。

一般に重力波が発生する天文学的現象は次の三つが代表的なものとされています。
①超新星爆発
②中性子(ニュートロン)星の合体
③ブラックホールの合体


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ニュートロン、ブラックホールとくれば、アインシュタインに先を越された私も面目躍如。勝手知ったる我が土俵です。稀勢の里がんばれ!(意味不明)

そんなわけで(マエフリ長いな)引っ張り出したニュートロンズ(The Neutrons)の『ブラック・ホール・スター』(Black Hole Star)。

マン(Man)のスピン・オフというより、ピート・ブラウン&ピブロクト(Pete Brown & Piblokto!)の塾生たちの野心に火がついたのがニュートロンズなのだろう。


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キー・パーソンの一人がフィル・ライアン(Phil Ryan)。彼はアイズ・オブ・ブルー(The Eyes of Blue)、ビッグ・スリープ(Big Sleep)、ウェルシュ・ロック・バンド、マン(Man)に足跡を残してきた。

ドラムスのジョン・ウェザース(John Weathers)はアイズ・オブ・ブルー、ビッグ・スリープ、ワイルド・ターキー(Wild Turkey)、ジェントル・ジャイアント(Gentle Giant)を支えた逸材だ。フィル・ライアンとも旧知の仲。

フィル・ライアンやジョン・ウェザースの文脈で語られる事が多かったニュートロンズだが、ウィル・ユアット(Will Youatt)がギターにベースにヴォーカルにと、実にいい仕事をしている。


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かのウィル・ユアット君はクイックサンド(Quicksand)の初期のメンバーだった。重要なのは、彼が在籍していたマン(Man)にも、フィル・ライアンが、その名を連ねていたこと。

マンからフィル・ライアンとウィル・ユアットが脱退する形で結成したのが、ニュートロンズだった。

というよりも、フィル・ライアン、ウィル・ユアット、ジョン・ウェザースの三人はピート・ブラウン&ピブロクトのギグで顔を合わせた仲だという事実を見逃してはいけない。


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他のメンバーについてもコメントしておくと、タフ・ウィリアムズ(Ray “Taff” Williams)もウェールズ人脈。アイズ・オブ・ブルー、ビッグ・スリープのメンバー。フィル・ライアンやジョン・ウェザースとも臭い飯(?)を食った仲だ。

スチュワート・ゴードン(Stewart Gordon)はインクレディブル・ストリング・バンド(The Incredible String Band)出身。ヴォーカルをとっているキャロメイ・ディクソン(Caromay Dixon)は彼のガールフレンドで当時17歳だった。

1974年作なので、遅れてきたサウンドではあるけれど、ブリット・フォークのおいしい部分を抽出したような部分もあるし、キーボードも結構イケイケですしね。今夜の一曲もサイケ・ポップの残照がまばゆいなぁ。


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Phil Ryan / keyboards, vocals
Will Youatt / bass, guitars, vocals
John "Pugwash" Weathers / drums
Martin Wallace / guitars, vocals
Ray "Taff" Williams / guitars, bass
Stuart Gordon / strings, string arrangement
Caromay Dixon / vocals
Pique (Withers) / hand drums
The 4 Skins / backing vocals
The Quickies / backing vocals


テーマ : サイケデリック
ジャンル : 音楽

第141話  Chico Hamilton 『Peregrinations』 (1975) (ペレグリネーションズ) 

今夜の一曲 Abdullah And Abraham

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ジャジーな夜、第三弾、「C」のコラムです。

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Cannonball Adderley - Willow Weep For Me 
この大食漢(cannibal)な男 キャノンボール(Cannonball)アダレイは、ジャズのイディオムすら喰らい尽くすかのように、多彩な表現力でオーディエンスを魅了した。 『Bohemia After Dark』 (1955)

Cassandra Wilson - Red Guitar  
カサンドラ・ウィルソン来日!ってことでマイ・ブームに盛り上がったが、仕事とバッティングして涙の海に沈む。TIME誌絶賛の米国ジャズ・ヴォーカリスト。ブルージーかつ官能的な物憂い歌唱でグラミー受賞二度。クロスジャンルなのに八方美人を感じさせない魅力。 『Another Country 』 (2012)


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Chick Corea - Touchstone: Procession, Ceremony, Departure 
リターン・トゥ・フォーエヴァーが久々の再会を果たして話題になった。アル・ディ・メオラ(Al Di Meola)、スタンリー・クラーク(Stanley Clarke)、レニー・ホワイト(Lenny White)、パコ・デ・ルシア(Paco de Lucía)、ゲイル・モラン(Gayle Moran)らの競演に狂喜。 『Touchstone』 (1982)

Chick Corea & Herbie Hancock - Maiden Voyage 
1978年2月。二人のマエストロが電気楽器を捨ててアコピ一つで相まみえたデュエル。こんなコンサートを視た人は幸せだ。 『Evening With Herbie Hancock & Chick Corea In Concert』 (1978)


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Chico Hamilton - Gengis 
チコ・ハミルトン。米国を代表するジャズ・ドラマー。チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)やデクスター・ゴードン(Dexter Gordon)とは、チコが学生時代(Jefferson High School)に参加したジャズ・バンドつながり。2013年没。彼はマレットとブラシのウィザードでもあった。 『The Master』 (1973) Enterprise, Stax

Chico Hamilton - The Morning Side Of Love 
ジョー・ベック(Joe Beck)のギターが妙にエロティックに響く。チコは、デクスター・ゴードン(Dexter Gordon)、レスター・ヤング(Lester Young)、カウント・ベイシー(William "Count" Basie)らのバンドで揉まれる中で自身の音を作り上げてきた。jazzyでsoulfulでfusionでspiritualでbossaな『Peregrinations』(ペレグリネーションズ)より。 (1975) Blue Note

Chico Hamilton - Peregrinations 
チコ・ハミルトンの門下から旅立ったメンツには、ロン・カーター(Ron Carter)、ラリー・コリエル(Larry Coryell)、エリック・ドルフィー(Eric Dolphy)、ジム・ホール(Jim Hall)など。ここでチコは、バディ・コレット(Buddy Collette)やチャールズ・ロイド(Charles Lloyd )に負けぬ逸材、アーサー・ブライス(Arthur Blythe)と組んで気を吐いた。


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Curtis Stigers - Real Emotional

器用さが裏目に出るアーチストもいる音楽の世界で、カーティス・スタイガースは見事にファンの心をつかんだ。サックス演奏もヴォーカルも、実に堂に入ったものだ。乾いた心を潤してくれる一服の清涼剤。 『Real Emotional』 (2007)

ではでは。みなさん、よい夢を・・・


Chico Hamilton - drums, percussion
Arthur Blythe - alto saxophone
Arnie Lawrence - tenor saxophone, soprano saxophone
Joe Beck, Barry Finnerty - electric guitar
Steve Turre - electric bass, trombone
Abdullah - congas, bongos, percussion
Jerry Peters - piano, electric piano
Charlotte Politte - synthesizer programs
Julia Tillman Waters, Luther Waters, Maxine Willard Waters, Oren Waters - vocals

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

第140話  Duncan Mackay 『Chimera ‎』 (1974)

今夜の一曲 Morpheus


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こいつを手に入れたのは、確か世紀末前後だったと思う。ダンカン・マッケイの『キメラ』(Chimera)・・・おぬし、なかなかやるのぉ・・・ってヤツだ。こいつは衝撃的だった。感動の涙に身もだえした覚えがある(笑)。

当時、呆れるほど知名度低かったこの音源。中古円盤屋の某氏のご厚意がなかったら、2008年のSecond Harvest再発までは、その存在を知らなかったと思いますね。

EL&PやThe Niceに触発されたキーボード・ロックの一つの完成形に思えたし、UKのプロト・タイプにも思える先鋭さも兼ね備えていた、と絶賛しておこう(笑)。


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英米追従のヒットチャート・フォロワの印象が深い南アフリカ。彼(か)の地でトニー・オーランドとドーン(Tony Orlando & Dawn)の「黄色いリボン」(Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree)(1973)が大ブレークしたとか、ポップ・トップス(Pop Tops)の「マミー・ブルー」(Mammy Blue)のご当地カバー(1971)が12週連続ヒットチャートNo.1を記録した、と聞いても驚きはしない。

カナミー(Canamii)などのMORシンフォ・プログは例外として、異端児はどこの世界にもいるわけだ。フリーダムズ・チルドレン(Freedom's Children)やホーク(Hawk)を知ったのは随分後の事だったが、それでもオーティス・ウェイグッド(Otis Waygood)、サック(Suck)、アブストラクト・トゥルース(Abstract Truth)、マッカリー・ワークショップ(McCully Workshop)などは、異端審問に遭いかねない際どい香りがした。

が、何でまた『キメラ』がヨハネスブルク(Johannesburg)でレコーディングされたのか、大きな謎だった。まさかアリソン・オドンネル(Alison O'Donnell)のフリバーティジベット(Flibbertigibbet)みたいな逃避行(?)でもあるまいしなぁ。


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けれども、そんな謎も後発のCDリリースのライナーで一挙解決。それによるとだ・・・ダンカンはキーボード以前にローティーンにしてヴァイオリンの名手。1963年には、奨学金もらって、ダーウィン(Charles Darwin)やジョン・ピール(John Peel)を排出したイングランドのシュルーズベリー校(Shrewsbury School)で学んでいる。

60年代の後半には、はたまたどんな事情か、家族で南アフリカに居を移した。ダンカンは大学(Port Elizabeth University, Eastern Cape Province)で学士を取り、ヴァイオリンも教えていたらしい。キーボードも腕利きで、ローカルな活動で頭角を現し、1970年はセルジオ・メンデス(Sergio Mendes)バンドのメンバーとしてブラジル・ツアーにも同行した。

1971年、ダンカンはドラマーのマイク・グレイ(Mike Gray)と共にヨハネスブルクに移り、ホテルのキャバレーでギグっていた。そんな折、彼らの演奏を聴いて感銘を受けたスコットランド人のトム・ブキャナン(Tom Buchan)が、ある提案をする。


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かくして古レストランを改造し、そこを活動の拠点とした。そのステージ兼スタジオはニューヨークのジャズ・クラブにちなんで、「ブランチ・オフィス」(Branch Office)と名付けられた。そして、時間を忘れてリハーサルに明け暮れる。

キーボードが山と積まれ、レスリー・スピーカがぶんぶん回り、ダンカンはキーボードからキーボードの間を忙しく飛び回ってはペダルベースを踏みならす。それを煽るマイクのドデカいツーバス・ドラムスが雷鳴のように響きわたった。

来る日も来る日もリハを繰り返す。EL&PやThe Nice、Peddlersらの曲を交えながら、ダンカンのオリジナル曲が披露される。バンドはギグを繰り返すうち、一部のファンの間で熱狂的な支持を得る。ダンカンは兄のゴードン(Gordon Mackay)のヴァイオリンとキーボードを加え、三輪車(The Tricycle)と名づけたトリオ・バンドでの演奏に我を忘れる。

ある満員御礼のステージを見に来たのが、フォノグラム・インターナショナル(Phonoguram International)のピーター・ナイト(Peter Knight)。そんな彼に見初められたのを契機に、一気にレコーディング話が具体化した。


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1974年4月、ヨハネスブルクのギャロ・スタジオ(Gallo Studio)でレコーディング。費やしたのは一週間のみ。その間、スタジオとクラブを行ったり来たりで、重い機材を忙しく移動させている。アルバムはほとんどライブ録音されたらしい。

英国に戻ってコックニー・レベル(Steve Harley & Cockney Rebel)(1975 - 1977)に加入する前、ダンカンはコラシアムII(Colosseum II)のメンバー候補に挙がったが、最終的にはドン・エイリー(Don Airey)にその座を譲った。

ダンカンは1977年にセカンド・ソロ『スコア』(Score)をリリース。ジャケ写の彼は相変わらずだが、コックニー・レベルを支えた隠花植物のような腐臭は脇に置いといて、プレグレ風味のポップ・センスの炸裂する好アルバムに仕上がった。往年の夢を束の間見せてくれる白日の夢と言ったところか。


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このアルバムには前作『キメラ』と同じモチーフが立ち現れる。二作が兄弟の仕上がりというわけではない。日の当たる場所に出なかった『キメラ』を無きモノとして、再び秀逸な素材は使い回したいという、プロデューサのジョン・ウェットンとダンカンの意向が強く表れているのではないか。

「No Return」「Pillow Schmillow」などのジョン・ウェットン(John Wetton)のヴォーカルも役者だ。アンドリュー・マカロック(Andrew McCulloch)のドラムスも、骨太にアルバムを支える。

「Time Is No Healer」で流れるようなフルートのカウンターメロディを奏でているのはメル・コリンズ(Mel Collins)だ。スティーヴ・ハーレイ(Steve Harley)の艶姿(あですがた)も文句なし。

それにしても、クライヴ・チェイマン(Clive Chaman)がベースを担当しているのは異業種交流っぽく感じた。このミスマッチはかなり嬉しい驚きではある。

彼はジーザス・クライスト・スーパースター(Jesus Christ Superstar)やジェフ・ベック・グループ(Jeff Beck Group)、ハミングバード(Hummingbird)、ブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス(Brian Auger's Oblivion Express)、リンダ・ルイス(Linda Lewis)『Not A Little Girl Anymore』などでナイス・プレイ。彼の粘っこい演奏がここでどう活かされているか目(耳?)が離せないでしょ?





Duncan Mackay – Vocals, Grand Piano, Hammond B3 Organ, Denon Electric Piano, Clavichord, ARP 2600 & Odyssey Synthesizers, Bass Pedals
Mike Gray – Drums, Backing Vocals
Gordon Mackay – Violin, Electric Piano, Piano

テーマ : プログレ
ジャンル : 音楽

第139話 Blue Mitchell 『The Thing To Do ‎』 (1965)

今夜の一曲 Chick's Tune

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さてさて、ジャジーな夜、第二弾、「B」のコラムです。


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Big John Patton - The Yodel
(ビッグ)ジョン・パットン。不器用ながらもセンスの良さの際立つ諸作をブルー・ノートに残した米国のジャズ・オルガニスト。グラント・グリーン(Grant Green)のギターとは最高に相性が良い。

Big John Patton - Soul Woman
ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson)をヴァイヴに迎えた『Let 'em Roll』(1965)をイチオシしたい所ですが、この『Got a Good Thing Goin'』(1966)も捨てがたいねー。

Big John Patton - Ain't That Peculiar
A面③のこの曲はマーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)のカヴァー曲。どこまでも黒く、どこまでもソウルフルに。パットンは米国ミズーリ州生まれ。1935年生、2002年没。

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Blue Mitchell - Chick's Tune
米国人トランペット奏者。ハード・バップ時代を代表するトランペッターだった。リバーサイド(Riverside)、ブルーノート(Blue Note)、メインストリーム(Mainstream)等に佳作を残した。70年代には活動の幅を広げ、ジョン・メイオール(John Mayall)とのコラボでも活躍した。Chickというのは勿論・・・!

Blue Mitchell Quartet - I'll Close My Eyes
ウィントン・ケリー(Wynton Kelly)(p)のポイント高し。ミッチェルは1964年、自身のクインテットに、当時新人だったチック・コリア(Chick Corea)を起用して気を吐いた。『The Thing To Do』(1965)


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Brian Bennett - Children of Devon
クイーン(Queen)のロジャー・テイラー(Roger Taylor)にとって、ドラム・ヒーローが2人いる。1人はロバート・ワイアット(Robert Wyatt)。もう1人がこの人、ブライアン・ベネット。シャドウズ(The Shadows)出身。映画音楽、TVシリーズのスコアもお手の物。

Brian Bennett - Nuplex
これをジャズと呼ぶにはカテ違いかもしれないけれど、ジャズもベネットの素養の一部でしょう。ちなみにこれ、伝説的なKPMの1000シリーズのミュージック・ライブラリーの一枚なんです。『James Clark / Brian Bennett ‎– Suspended Woodwind』etc.(1974)


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Bud Powell - Time Waits
チャーリー・パーカー(Charlie Parker Jr.)とバド・パウエル(Bud Powell)を真の天才と評したのはマイルス・デイヴィス(Miles Davis)だったでしょうか。汲めども尽きぬ奔放なイマジネーションと神がかり的な演奏。どこを切り取っても絵になる。『Time Waits; The Amazing Bud Powell Vol.4』(1958)

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Bud Powell Trio - I Should Care
ジャズ・ピアノの世界にビバップのイディオムを導入。p, b, dsのピアノ・トリオのフォーマットを持ち込んだのはバド。ゆえにモダン・ジャズ・ピアノの父として敬愛を受けているわけですね。『The Bud Powell Trio』(1947)

ではでは。みなさん、よい夢を・・・

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

第138話 Serge Gainsbourg『Histoire De Melody Nelson ‎』 メロディ・ネルソンの物語 (1971)

今夜の一曲 Ballade De Melody Nelson

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こいつには打ちのめされましたね~、完膚なきまでに(笑)。

ゲンズブールがいかに変態かなんて、そんな週刊誌チックな話はどうでもいいんです。ゴッホ(Vincent Van Gogh)がどんなに奇行に走ろうが、その作品の芸術性にミソがつくことなんてないのと同様に。ゲンズブールにしたって、カラヴァッジョ(Caravaggio)みたいに殺人は犯していないですからねっ。


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そうは言っても、中年男のゲンズがロールス・ロイスをすっ飛ばしていて、チャリのメロディをひき殺しそうになりながら、この14歳女児をなんで口説き落としてしまうのか、これは確信犯でしかないですわ。

メロディ・ネルソンが、たとえロー・ティーンだったとしても、それはそれで架空の物語なので、まぁ、いいんです。もっとも架空と言っても、このストーリーはwikiると「ロリ志向の自伝まがい」(The Lolita-esque pseudo-autobiographical plot)なので、危ない男であることに変わりはありませんがね。


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このアルバムはゲンズやバーキンのトーキング・ヴォイスが主役を演じつつ、実はジャン・クロード・ヴァニエ(Jean-Claude Vannier)のオーソドックスでありながら、どこか屈折したオケやコラールの存在感が圧倒的なんです。

ところがですよ、この音源がCD化されたことで聞こえてしまったのが、ベースとドラムスの声でした。70年代初期特有の、もたったドラムスと、アタックに個性のあるカリッとしたファンキーなベースのうねりと絡み。時宜を得て奔放に唸りをあげるギターもジャンキーだ。こいつは、まさにアシッド・トキシック!


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で、誰なんだ?プレーしてるのは。調べてみるとこのアルバム、何と英国でレコーディングされている。ロンドンにあるマーブル・アーチ(Studio Marble Arch, London, England)じゃん。これはフィリップス系のスタジオだよ。

ってことは、バックを務めるのは、ここでプロダクションに雇われたスタジオ・ミュージシャンたちだ。このミュージシャンたちは長年、ノー・クレジットだった。けど、近年のメロネル再評価に伴って、ここぞとバックヤード音源がご開帳になったりで、謎の解明も進んだ模様。

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それによるとだ、ベースはブライアン・オジャース(Brian Odgers)。オジャースと言えば、すぐに思い浮かんだのはアル・スチュワート(Al Stewart)の作品です。確認してみると『Love Chronicles』(1969)『Orange』(1972)『Past, Present & Future』(1973)ですね。

他にも調べてみたらこれがまた面白い。たとえば、

ジャン&ロレイン(Jan & Lorraine)の『Gypsy People』(1969)
ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)の『Extrapolation』(1969)
マイケル・ギブス(Michael Gibbs)の『Michael Gibbs』(1970)
ショーン・フィリップス(Shawn Phillips)の『Second Contribution』(1970)
ルー・リード(Lou Reed)の『Lou Reed』(1972)
ティア・ナ・ノーグ(Tir Na Nog)の『Strong In The Sun』(1973)
ダナ・ガレスピー(Dana Gillespie)の『Weren't Born A Man』(1973)
キャサリン・ハウ(Catherine Howe)の『Harry』(1975)
などなど・・・


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どんなスタイルにも合わせられる器用さは、ベイカー・ストリート・フィルハーモニック(Baker Street Philharmonic)の『By The Light Of The Moon』(1970)収録曲「Daydream」一つ取り上げても一聴瞭然ですね。

調べてみて収穫だったのがスウィート・サーズデイ(Sweet Thursday)の同名アルバム(1969)(Tetragrammaton Records)。このアルバム、これまではゲスト参加のニッキー・ホプキンス(Nicky Hopkins)にしかキョーミなかったんです。ところが、オジャースのベースはオープナーからして鳥肌モノじゃないですかぁ。


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オジャースは自分のスタイルを創り上げてきたというより、時代の音を体で表現する才能に恵まれていたんでしょうね。ゲンズブールの諸作にも、以後、うねうねと関わっていきます。『Vu De L'Extérieur』(1973)『Rock Around The Bunker』(1975)『L'Homme À Tête De Chou』(1976)とかね。

なお、ドラムスのダギー・ライト(Dougie Wright)もデラム(Deram)系にワクワクするようなアルバムを残しています。一例をあげると・・・


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サンフォレスト(Sunforest)の『Sound Of Sunforest』(1969)
ウィスラー(Whistler) の『Ho-Hum』(1971)
コズミック・アイ(Cosmic Eye)の『Dream Sequence』(1972)

ゲンズネタを語り始めたら底なし沼です(笑)。そうそう、メロディ・ネルソンに打ちのめされた私をさらに興奮のるつぼに放り込んだのがこれ。"La Horse"(1969)。


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ピエール・グラニエール・ドフェール(Pierre Grannier-Deferre)の映画『La Horse』(麻薬)のテーマ。プロモ用の7インチ45RPMしか存在しなかった激レア級。ここでもヴァニエ(Jean-Claude Vannier)の力は大きいぞ!SideBが "L'Alouette" (1969)ですね。

つくづくゲンズブールは全く油断ならないオヤジだぜ。


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Lyrics, Music, Piano, Vocals – Serge Gainsbourg
Vocals – Jane Birkin
Bass – Brian Odgers
Drums – Dougie Wright
Lead Guitar – Vic Flick
Rhythm Guitar – Big Jim Sullivan
Piano, Organ, Harmonium, Timbales – Jean-Claude Vannier
Keyboards – Roger Coulam
Choir – Grand Orchestre À Cordes Des Jeunesses Musicales De France
Cor Anglais – Georges Barboteu
Electric Violin – Jean-Luc Ponty
Orchestra conductor, arranged by – Jean-Claude Vannier


テーマ : 洋楽ロック
ジャンル : 音楽

第137話 Ahmad Jamal 『The Awakening』 (1970)

今夜の一曲 I Love Music

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久々にジャジーな夜を。もともとこれは短文投稿サイトにつぶやいたものを、アルファベティカルに並べ直したものです。おまけに私の嗜好どっぷりですし。ま、たまにはこんな夜にお付き合いくださいませ~(笑)

まずはAから。


無題


Ahmad Jamal - I Love Music:
ジャマルもいよいよフリー化したのかと思ったが、彼はフリーの敷居をまたぐことなく、独自の音宇宙に遊んだ。予想を裏切るスリリングな展開。それとは裏腹の孤高のリリシズムを感じる作品。

Ahmad Jamal - The Awakening
言うまでもなく1950年代のジャマルは素晴らしいのだが、この1970年作にはぶっ飛んだ。いくつものフラグメントが次々と流れるように展開しながらコラージュのような輝きを見せる。

Ahmad Jamal - Dolphin Dance
こういう曲を聴くと、マイルスがなぜアーマッド・ジャマルを手に入れたかったかが、よくわかる。ハンコック作のジャマル流の解釈は、とびっきりイマジナティヴだ。『The Awakening』(1970) Impulse


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Andrew Hill - Black Monday
難解だとか理解しがたい空気感と揶揄(やゆ)される事も多いアンドリュー・ヒル。別に理解しようとする必要なんてないと思う。やなものはやだし、感性に触れれば無条件に受け入れれば良い。ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson)が良い味。『Andrew !!!』(1968)Blue Note


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Art Pepper - You Go to My Head
ジャック・シェルドン(Jack Sheldon)との二管のクインテット。麻薬渦に揉まれて刑務所から出所したアート・ペッパーをウェスト・コーストの腕達者が迎えた。tpとalto saxのコントラストがまぶしい。『The Return of Art Pepper』(1957)Jazz West


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Arturo Sandoval - Danzón De Los 100 Años
キューバ出身トランペット奏者。ハイノート・トランペッタとしての腕は過激。高音域の速いパッセージのソロが圧倒的。ビバップ、サルサ、クラシック何でもこいって感じ。そんな彼のこんなキュートな曲。『Un Siglo De Pasión』(2013) E35


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Art Tatum - Elegie
ラフマニノフはアート・テイタムを評して「歴史上のピアニストの中で最高だ」と言った。また、ホロヴィッツは「アートがクラシックの演奏家であれば、私たちの仕事がなくなってしまう」と驚愕した。『Piano Solos』(1940) Decca


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最後はラフマニノフついでにおまけってことで ^^;

Rachmaninoff - Piano Concerto No. 2, Op. 18 I. Moderato
ラフマニノフのピアノ協奏曲第二番。ルビンシュタインの名演。こいつはピアノ協奏曲としては私的にはチャイ子さんの一番と双璧。 『Arthur Rubinstein with Chicago Symphony Orchestra, conducted by Fritz Reiner』(1956) RCA/BMG


テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

第136話  Wolgang Dauners Et Cetera 『Et Cetera 』 (1971)

今夜の一曲  Lady Blue

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<なんじゃこりゃ三題>

この世に、なんじゃこりゃ的なアルバムというのはあまたあるが、こいつをその筆頭にあげてもクレームを喰らうことはないでしょう(笑)。まずはウォルフガング・ダウナー(Wolfgang Dauner)のEt Cetera。

鳥肌立つファズ・サウンドからサイケな混沌に持ち込みつつ、冒頭のテーマに落ち着くオープナー。うさん臭い語りを切り裂いて汚れなきチャーチ・クワイヤーが浮き沈みする短いシークエンス。幽玄なメロトロンに繊細なアコギが絡む官能チューン。

B面の大曲は一聴するとエスニックなアプローチですが、延々とシタールが響いても意図してオリエンタルにはならず、ミステリアスな浮遊感のあるフリー・ジャズ的な展開。さらには、毒を喰らわば皿までのノリでエレクトロニクスが響きわたる無調の曲・・・


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セカンドの『Knirsch』(1972)となると、ジョン・ハイズマン(Jon Hiseman)とラリー・コリエル(Larry Coryell)を配して気を吐きました。ある意味、代表作とも言える出来とされてますが、彼らは、別に巨匠を迎えなくとも勝負できる、才覚のある非凡なユニットだったと思います。

Wolfgang Dauner - Synthesizer, Piano, Clavinet, Clavichord, Electronics, Percussion, Trumpet, Flute
Sigi Schwab - Guitar, Harp, Sitar, Banjo, Lute, Veena, Sarangi, Tambura, Psaltery, Flute, Balafon, Kalimba, Electronics
Eberhard Weber - Bass, Cello
Roland Wittich - Percussion
Fred Braceful - Percussion, Vocals, Bongos




さて、シグロ(Psiglo)を皮切りに、ウルグアイものを探していて見つけたウーゴとオズヴァルド(Hugo y Osvaldo)。最初に聞いたのが「Poema De Las Cinco Rosas」(5本の薔薇の詩?)こいつは妙ちくりんなボッサ・サイケデリアでハマりました。『La Bossa Nova de Hugo y Osvaldo』(1969)収録です。

浮遊感のあるドラムスに気だるいヴォーカルが乗ります。時折り交じるやる気のないコーラスが病的に素晴らしい。ぴろぴろしたオルガンがたなびいたかと思いきや、突如としてリズム・セクションを乗っ取ったりする。この病気ぶりは特筆ものだなぁ。


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ウーゴとオズヴァルドは、最初にどれを聴くかで印象はガラリ違ってきます。「Amaneciendo」などはソフト・ボッサの名曲ですね。ビートルズあり、バカラック(Burt Bacharach)ありで愉快なアルバムなんだけど、一笑に付せない魅力がありますよ。

ウーゴとオズヴァルドはウルグアイのビート・バンド、ロス・シェイカーズ(Los Shakaers)の中心メンバーでした。ビートルズに代表される60sポップスをお手本にした歌唱スタイルを模倣する中で、着実に実力を蓄えていったのです。

ビート・バンドから、独特の浮遊感を持ったサイケ&ソフト・ボッサ・デュオへ。確かに「Samba Doble」はキラーでした。でも、もっと驚いたのは、その後またスタイルをガラリ変えたことです。Opaでジャズやフュージョンに急接近。"Goldwings" "Magic Time"はスグレモノでしたよ。




最後に取り上げるのはジャン・ピエール・ミルーズ(Jean Pierre Mirouze)の手がけたOSTです。チープでカオスなサイケ映画『ル・マリアージュ・コレクティフ(集団結婚)』(Le Mariage Collectif)(フランス・デンマーク合作)(1971)がそれです。

ジャン・ピエール・ミルーズは60s後半のフランスの人気番組『ディム・ダム・ドム』(Dim Dam Dom)のショーのサウンド担当でした。映画の製作に当たったエルベ・ラマール(Hervé Lamarre)がディム・ダム・ドムのチームに音楽製作を依頼してきたことからミルーズに声がかかりました。


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ミルーズがオルガン奏者のジャン・ピエール・サバール(Jean-Pierre Sabar)を含めた演奏者をかき集め、1週間で9曲を書き上げました。ワールド・ミュージックを含めてジャンルレスな作曲に造詣の深かったミルーズにとっては、この程度の仕事はお茶の子さいさいだったのでしょう。

こいつが厄介なのは、7インチの数枚程度のアセテートだけしか存在しなかったことに尽きます。なぜテスト・プレスのみ?理由は単純。映画がアホすぎて興行的にこけたから。倒産した楽曲管理会社のゴミの山から2010年7月に見つかったアセテート。本アルバムは、そこからの盤起こしってのは偽らざる話らしい。


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フランスのこのジャンルはとにかくディープ。一時期、私はフランスのカルト領域にどっぷりでしたが、これはまだまだ大人しい部類でしょうか(笑)。


テーマ : サイケデリック
ジャンル : 音楽

第135話  Schizo 『Schizo!』 (1972)

今夜の一曲  Schizo (And The Little Girl)


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ユリュス/ディジュンクタ(Urus / Disjuncta)のカタログ界隈を眺めてみると、スキゾー(Schizo)とかね、これがまた、入手困難でオリジナルは一度も見たことがなかった。これがまた、リシャール・ピナス(Richard Pinhas)絡みのレア盤ときた。

このセルフ・プロデュースの7"シングル『Schizo (And The Little Girl) / Paraphrénia Praecox』はスキゾーの一年限りの活動を留めた貴重な記録となり、フレンチ・アンダーグラウンド・シーンに一石を投じました。

この作品は、オウン・レーベルであるSFP (Société Française de Productions Phonographiques)における唯一作となっています。


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実はスキゾーにはセカンド・シングルがあり、これはピナスがSFPに次いで始動させたディジュンクタからのセルフ・リリース。『Le Voyageur / Torcol 』がそれですが、何と無料配布されたという情報もあります。

ピナスは高校時代、後にマグマに加入するクラウス・ブラスキ(Klaus Blasquiz)と共にブルース・コンヴェンション(Blues Convention)で活動したと言われています。スキゾーを始動させた時、彼はソルボンヌ大学(パリ第八大学?)で哲学を専攻する学生でした。

彼は、フランスを代表する哲学者ジャン・フランソワ・リオタール(Jean-François Lyotard)の指導のもと、『精神分析と空想科学小説』( Le rapport entre la schizoanalyse et la science-fiction )の論文を書き上げてPh.Dを取得しています。


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また、セカンドの「Le Voyageur」には、哲学者ニーチェ(Friedrich Nietzsche)のテキストが、ピナスの敬愛する哲学者のジル・ドゥルーズ(Gilles Deleuze)によって、おどろおどろしいモノローグで収録されています。

参加メンバーはそのままエルドンのファースト・アルバム『Electronique Guerilla』に吸収されていきました。

1974年にファースト『Electronique Guerilla』をリリースしたエルドンですが、そのバンド名は米国のSFP作家ノーマン・スピンラッド(Norman Spinrad)の書いた小説『鉄の夢』(The Iron Dream)の中のディストピア(!)である架空の都市、ヘルドンから取られました。


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この作品中では、壮絶な核戦争が吹き荒れたのち、放射能に汚染された地球が、ミュータントの支配する地獄と化しています。かろうじて生き残った人類は、奇跡的に汚染をまぬがれた土地にヘルドン大共和国を樹立していましたが、ここにも、ミュータントの魔手が迫りつつありました。

そして今、風前の灯のヘルドンを救うべく、一人の男(フェリック・ジャガー)が立ち上がる・・・という筋立て。それにしても、ヒットラーがSF作家として登場するという奇想天外なプロットには驚かされます。

この作品はアメリカのみならず、フランスで絶大な支持を受けています。そして、ピナス自身も1973年にロサンゼルスで、自らスピンラッドに会っているのです。


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ところで、このピナスのヘヴィ・サイケでアヴァン・エレクトロニクスな初期メガレア作、前世紀のうちに再発されるだろうと期待していましたが、これがどうしてなかなか。

2005年にはドイツの Red Lounge Records ‎(RLR 006)からようやくファースト・シングルに加えてセカンドから「Le Voyageur」を加えた7"がリリースされていました。(Vinyl, 7", 45 RPM, Single)

私が初めて音の全貌に触れたのはキャプテン・トリップ様の紙ジャケ・シリーズ『Single Collection 1972-1980』CTCD-560.(2006)でした。頭の4曲がそのままSchizoのファースト&セカンド収録の4曲だったのです。

その後、2009年になって、スペインのWah Wah Recordsが、限定500でエルドンの『Electronique Guerilla』と抱き合わせでVinyl, 7", 33 ⅓ RPM, EP, のフォーマットでリイッシューしました。


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パリのレコード店がリリースしたSouffle Continu Records(FFL001 )(2014) の「Le Voyageur / Torcol」が最新のカタログというところでしょうか。first out of a reissue series of three groundbreaking 7inch EP by RICHARD PINHAS / SCHIZO / HELDONなんて書かれていますから、ちびってしまいますね。限定700枚のクリア・ヴァイナル(limited run of 700 pressed on clear vinyl 45 rpm)です。ちなみにお値段は€8.50

フリップ&イーノ(Robert Fripp and Brian Eno)の『No Pussyfooting』(1973)、キング・クリムゾン(King Crimson)の『Larks' Tongues in Aspic』(1973)、『Red』(1974)、フィリップ・グラス(Philip Glass)のミニマル・ミュージックの影響下に、独自の美学と哲学を貫こうと1974年から1979年を駆け抜け、7枚のアルバムを残したピナスのエルドン。

彼のルーツを見る思いでSchizoを聞き直してみるのもいいかもしれません。ネット・サイトのトカフィ(tokafi)には「ピナスへの15の質問」(15 Questions to Richard Pinhas)というページがあります。そこでピナスはこんなことを言っています。「なんだかんだ言っても、僕のやっているのはロックなんだ。ワグナーだってロックの歴史の一部なんだからさ。」(In any case, I feel as though I belong to Rock and Roll music... But then again, for me, even Wagner is a part of Rock n Roll history.)

むむむ・・・





1st Sigle『Schizo (And The Little Girl) / Paraphrénia Praecox』
Electric Guitar – Richard Pinhas
Voice – Pierre Roussel
Composed By – Pierre Roussel, Richard Pinhas


2nd Single『Le Voyageur / Torcol 』
Guitar, Synthesizer [VCS 3] – Richard Pinhas
Bass – Pierrot Roussel
Percussion – Coco Roussel
Piano, Synthesizer [Moog] – Patrick Gauthier
Guest [Guest Star], Vocals – Gilles Deleuze
Guest [Orthopedic Shoes], Synthesizer [Mini-Moog] – Georges Grumblatt

<追記>TRさんから、いただいたリプライに「オリジナルが家にあったと思ったら、スペイン盤でした。フランス盤は幻ですね。」とありました。でも、スペイン盤はスペイン盤で貴重ですね! Discophonものはtodocoleccionでは55ユーロつけてます。フランス盤オリジナルだとeBayでVG++/VG++が94ユーロですねぇ ^^;

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第134話 Alain Goraguer 『La Planète Sauvage』 (1973)

今夜の一曲  La Femme


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フレンチ・プログレ・ファンに地味におなじみ(笑)のアラン・ゴラゲール。ジャズ・ピアニスト、作曲家、アレンジャー。ボリス・ヴィアン(Boris Vian)やセルジュ・ゲンズブール(Serge Gainsbourg)の『山小舎の狼』(Les loups dans la bergerie)(1960)などで競演したミュージシャンです。

長編アニメ映画『ファンタスティック・プラネット』(La Planète sauvage / Fantastic Planet)の映画音楽を担当。映画の監督はルネ・ラルー(René Laloux)。

この映画は1973年のカンヌ国際映画祭で、アニメ映画としては初めて、な・な・なんと審査員特別賞を受賞してますね。原画は共同脚本を手掛けたローラン・トポール(Roland Topor)。

巨大なドラーグ族(the Draggs)に支配された、人間に似たオム族(The Oms)。オム族はドラーグ族のペットであったり、大量虐殺の対象だったりします。


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wikiってみると「奇妙な巨大生物の描写など、宮崎駿の漫画・アニメ『風の谷のナウシカ』に影響を与えたと指摘されている。」と書かれています。
※文化庁メディア芸術プラザVol.1 カットアウト・アニメーション「PICK UP」より

ストーリー自体はネット上で容易に検索できるので敢えて触れませんが、この作品はフランス・チェコ共同制作(A French / Czech co-production)となってますね。

フランスには長編アニメ映画を制作する環境がなかったようです。そこでチェコ・アニメの名匠イジー・トルンカ(Jiří Trnka)のスタジオに身を寄せたわけです。




※「トルンカの作品はチェコだけでなく他の東ヨーロッパのアニメーションの規範とされ、アニメーションに与えた影響はウォルト・ディズニーと比肩すると評価されている。」

※横田正夫、小出正志、池田宏編『アニメーションの事典』(朝倉書店, 2012年7月)
※岡田英美子「トルンカ」『東欧を知る事典』新訂増補収録(平凡社, 2001年3月)
※津堅信之『アニメーション学入門』(平凡社新書, 平凡社, 2005年9月)


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しかし、プラハでの制作が進みながら、コミュニスト当局からの干渉を受けて、パリに制作の拠点を移さねばならなかったとも聞きます。

チェコでの制作スタッフはルネ・ラルー以外はすべてチェコ人(当時)で、彼らは映画にチェコ風の味付けがしたくて、ルネをチェコ人ディレクター、ヨセフ・カブラ(Josef Kábrt)とすげ替えようとする不穏な動きがあったのです。制作は決して順風満帆ではなかったようです。
※IMdb "Fantastic Planet Trivia"

さて、忘れてはいけないのが、本映画のストーリーの原作者。フランスを代表するSF作家ステファン・ウル(Stefan Wul)。彼の小説『オム族がいっぱい』(Oms en Série)が原作です。

面白いつながりを感じるのは、ブラジルのオス・ムタンチス(Os Mutantes)。ブラジリアン・サイケからプログレまで、守備範囲の広い活動をしていた彼らですが、そのグループ名は、アルナウド(Arnaldo Baptista)とセルジオ(Sérgio Dias Baptista)の二人が読んでいた、ステファン・ウルの小説がヒントだったとか。


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そのタイトルが『La Mort Vivante』(The Living Death)(1958)。ポルトガル語訳の表題が『O Império dos Mutantes』(The Empire Of The Mutants)だったんですね。

いつぞや、これをSNSでつぶやいた時、私の敬愛する某マンガ家ATさんから「このアニメは音楽含め、初めて観た時の衝撃は忘れられませんでしたよ!!」とマニアックなリプライが帰ってきて、たまげました~(笑)。

ムタンチスと言えば、これが究極でしょう。「Mande Um Abraço Pra Velha」(1972)なんとまぁ、これをシングル・リリースするという暴挙に出るとは!ヒタ・リー(Rita Lee)も逃げ出すわけですね ^^; 




さて、今宵はトコを聞きながら、床につきましょうか(笑)一聴しただけで『Outro Lugar』には虜になりました。ロザリア・デ・ソウザ(Rosalia de Souza)やコラリー・クレモン(Coralie Clément)とのデュエットもいい味してます。一日のクールダウンにぴったりかな。


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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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