第17話 Airlord   『Clockwork Revenge』  (1977)  New Zealand

今夜の一曲 Clockwork Revenge


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1982年8月某日、またまた未知のレコードに遭遇。面白そう。Rei De Haanが手がけたアウター・カバーアートがいい。初期ジェネシスを思わせるようなWayne Larkinのインナーのイラストも合格。

 ロゴ・レタリングはクレジットを見ると、ギタリストのSteve Mackenzieによるものらしい。メンバー編成と担当楽器もよろし。リリース・デイトの1977年もマルだ。


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 どこの国のグループ?・・・わからない。Festival Records Pty. Limitedって何者? レコード盤のセンター・レーベルにはInfinityとあって、オーストラリア地図の中にAUSTRALIAN RECORDINGと書かれている。さらに、Reorded at Festival Studios, Sydney, Australiaとある。どうやらオーストラリアのバンドみたいだな。よっしゃ、買ってみるか。

 一曲目を聴いてびっくり。いきなり、ぜんまいを巻き上げる音と共に、ベース・キーボード・ギターが入ってきたと思ううち、テープスピードが緩むように演奏が止まりかける。その途端、全員のアンサンブルが炸裂して、へんちくりんなヴォーカル・ラインが飛び込んでくる。

 なんだ、こりゃ。こいつはダウンアンダーなGenesisクローンだ。ガブリエルがヘリウム・ガス吸って録音したみたいにも聞こえるぞ。って言うかGenesisのガレージ・バージョン?Genesisがハード・プログレの領域に足を突っ込んだようなサウンド?しかもコーラスがNa Na Na Na Na Na Na Naってくるから気が狂いそうになる。

 ああ、非現実じみたマザーグースっぽい怪奇譚は恐すぎますねぇ。『Nursery Cryme』や『Foxtrot』に対する南半球からの回答?

 う~ん。私、気が弱いんです。みなさんも子供達や玩具類を大切にしないと、おもちゃ達に血祭りに上げられますよ。おもちゃのお人形さんや兵隊さん達は、店番のおばちゃんに「殺しはしないよ」って言ってるけど、言葉通り店に火をつけられたらたまんないです。


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 本作は『ぜんまい仕掛けの復讐』として、1983年NEXUS Internationalから発売されました。邦盤とはとうとう縁がなかったので、インナーの解説は読まずじまいです。彼らについての情報も限られてます。

 少なくとも明らかになったのは、彼らは1976年に結成されたニュージーランドのバンド。国内では商売にならなかったので、オーストラリアに移り、1977年に唯一作をレコーディング。けれども、1978年には解散を余儀なくされました。

 タイトルは勿論、キューブリックの『時計じかけのオレンジ』(Clockwork Orange)(1971年映画)を意識したものでしょう。ウルトラ・バイオレンスに明け暮れるアレックス(Alex DeLarge)のアンチ・ヒーローぶりは気に障りましたが、こちらのリベンジの方も、おばちゃんの因果応報にせよ、暴力はいけませんね、暴力は。

 NZと言えば、サイケ野郎なDragonや、魅惑のシンフォ・プロッギーなRagnarokなどのセールスポイントのある連中が頭に浮かびます。Airlordと聞くと、どうにも分が悪いのですが、タイトル・チューンは彼らの魅力が一杯詰まった佳曲です。

 ぜんまい巻く音を聞くたびに思うのですが、ついでに私の頭のぜんまいも巻いてもらいたいものです。


Steve MacKenzie / vocals, 2nd lead guitar
Raymond Simenauer / vocals, lead guitar
Brad Murray / bass, harmony vocals
Alan Blackburn / organ, synthesizer, mellotron
Rick Mercer / drums, percussion

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 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

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