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第147話 Eric Dolphy 『Out To Lunch』 アウト・トゥ・ランチ (1964)

今夜の一曲  Hat And Beard (ハット・アンド・ビアード)

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ジャジーな夜、第五弾、「E」のコラムです。


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Elizabeth Shepherd - Lonely House
エリザベス・シェパードの存在はピーター・アップルヤード(Peter Appleyard)の『ソフィスティケイティッド・レディーズ』(Sophisticated Ladies)で知った。彼女のルーツがどうであれ、後追いでジャズに触れたとは思えない凄みがある。

Elizabeth Shepherd - Poinciana

コンサバを自負する自分にとっては(ホントか!?)、これがまたしっくりハマる。エリザベス・シェパードのヴォーカルが冴えるピアノトリオによるジャズ・スタンダーズ集。ここでは彼女はひたすらシンプルに迫る。

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Elizabeth Shepherd - Pourquois Tu Vis
シンプルがゆえにそれだけ曲の本質がますますくっきり際立ち、清々しい。『リワインド』(Rewind)に収められた曲は、どれも原曲のうまみが自然とにじみ出す。心の琴線に触れる思い。『Rewind』(2012)


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Etta James - At Last !
エタ・ジェームスの大ファンというわけではないけど、これは素晴らしい。恋を手にした女性の胸のときめきを綴る名唱。1961年R&Bチャート第二位。個人的には、チェス・レコード(Chess Records)時代がやはり彼女の黄金期。

Etta James - A Sunday Kind of Love
エタ・ジェームスの芸名は、本名ジェームセッタ・ホーキンス(Jamesetta Hawkins)のアナグラム。輝かしいキャリアの反面、ヘロイン中毒、肥満、認知症、白血病・・・大きな浮沈を駆け抜けたディーヴァ(1938 - 2012)。『At Last!』(1960)

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Eugen Cicero - Solfeggio in C minor
オイゲン・キケロ。ジャズが大きく変容していく時代にあって、彼が偏見の目で捉えられたのも無理からぬことだ。しかし、クラシックのジャズ化・・・この分野では間違いなく彼は第一人者だった。

Eugen Cicero - Liebestraum
ジャズなのかイージーリスニングなのかという論争は意味を持たないだろう。ジャック・ルーシェ(Jacques Loussier)と並び、彼はこの領域に大きな地歩を築いた。ルーマニア出身のピアニスト。

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Eric Reed - NYC Medley
エリック・リード。1970年生まれの米国ジャズ・ピアニスト。黒っぽい豪快な音から繊細で陰影の深い音まで、ソツなく弾きこなす才人。MoJazzの頃も味があるが、近年ますます円熟味を増した感がある。

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Eric Dolphy - Hat and Beard
エリック・ドルフィーによるセロニアス・モンクへのオマージュで始まる『アウト・トゥ・ランチ』これを手に入れた学生時代、越えてはならない一線を越えた背徳者の思いだった。ミンガスのグループとして活動する中、ベルリンで客死したエリック・ドルフィー。本来、彼が極めることになっただろう頂きは、一体どこだったのか。『Out To Lunch』(1964)

Eric Dolphy - You Don't Know What Love Is
エリック・ドルフィーの思索を極めた逸品。この曲との付き合いも私が学生だった頃からなので長い長い(笑)。これと並んで、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)の『Town Hall Concert』(1964)に収録された「Praying With Eric」あたりは、私の無人島レコードの一枚。『Last Date』(1964)

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Eric Dolphy – bass clarinet, flute, alto saxophone
Freddie Hubbard – trumpet
Bobby Hutcherson – vibraphone
Richard Davis – bass
Tony Williams – drums








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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

第146話 TIME 『TIME』 タイム (1972)

今夜の一曲  Istina mašina (イスティナ・マッシナ)

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旧ユーゴ・ロックと言えば、TIMEを忘れるわけにはいかない。1971年半ばにコルニ・グルーパ(Korni Grupa)を脱退したヴォーカリストのアドルフ(ダド)・トピック(Dado Topić)が結成したバンドだ。

サウンド的には、オルガンやフェンダー・ローズ、フルートを配したジャジーなアート・ロックといった風情。彼らがお手本にしたのはコラシアム(Colosseum)、トラフィック(Traffic)、フォーカス(Focus)、初期ジェネシス(Genesis)らのオルガン・ロックといったところ。

このグループは旧ユーゴ・プログ・ジャンル最初期の一撃とされている。ファースト・アルバムは1972年夏。しかし、ザグレブ(Zagreb)を本拠地とするJugotonレーベル(十五トン?ユーゴトン!)の理解も薄く、当時は500枚刷りにとどまった。

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アルバムには大曲を含む5曲が並ぶ。「Istina Mašina」(真実の機械)や「Kralj Alkoho」(アルコール中毒の王)「Za Koji Život Treba Da Se Rodim」(何のために生まれたか)など、内省的あるいはユーゴ社会の一断面を見るかのようなタイトル群を見ると、彼らのスタンスやロッカーとしての気概が伝わってくるようだ。

バンドのオリジナル・ラインナップは翌1973年1月に早々に崩壊。バンドはメンバー・チェンジを繰り返していく。

1974年、ダドは兵役拒否で刑務所生活を余儀なくされる。そこで書きためた曲がセカンドアルバム『TIME II』(1975)の中核を作ることになる。その後、ダドはロンドンに渡り、The Foundationsのメンバーとして40回に及ぶ英国ツアーに明け暮れる。

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しかし、バンドのユーゴ・ツアーの折、ダドは里心がついたか、何とTIME再編を決意。活動は順調であるかに見えたが、結局は1977年末のバンド解散に向かって駆け抜けていった。そしてダドはソロ活動へと移行していく。※以上、バンド・ヒストリーはJugo Rock Forever(Progarchives)を参考にしました。

大量の情報がもたらされた前世紀末の時期、旧ユーゴ系バンドは、私の大熱狂の一つだった。以来、怒濤のように聞き込んだのは

ビイェロ・ドゥグメ (Bijelo Dugme) (白いボタン) 『Šta Bi Dao Da Si Na Mom Mjestu』 (1974-)
オパス (Opus) 『Opus 1』 (作品第一番) (1975)
スマック (Smak) (最後・終わり・結末・・・) (1975-)
プレメスティエ (Predmestje) (郊外) 『same』 (1977)
レビ・ソル (Leb I Sol) (パンと塩) (1978-)
ジュトロ (Jutro) 『Dobro Jutro』 (グッド・モーニング) (1977)
※バンドのイメージをつかむため、無理矢理バンド名の直訳を添えてあります。

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・・・と大興奮の私だったが、ハモンドを擁したフォーク・ロックのサンソクレット(Suncokret)(ひまわり)の『Moje Bube』(1977)を知った時には、ただただ感涙にむせんだ。

おっと、ヤンコ・ニロヴィッチ(Janko Nilovic)も忘れてはいけない。これぞユーゴ発、サイケ・ジャズの一撃。彼はフランス在住なので、フレンチ・アーチストで括られるけど、ジャズやソウル、ポップやファンクをバルカン・ルーツに仕上げた危険な香りが満載。もともと彼はイスタンブール(トルコ)出身、旧ユーゴ系民族の血を引いているのだ。

民族の血と言えば、Korni Grupaはセルビア系のレーベルから、TIMEやSuncokretはクロアチア系、Janco Nilovicはモンテネグロ系、Leb i Solはマケドニア系、Buldožer(ブルドゼル)はスロヴェニア系・・・と、このあたりは平和ボケてる私には、とんと見当つかない世界。

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かの地を民族分断する流血の悲劇を知ったのは、我が友人がきっかけだった。彼は、日本人の母とセルビアの父とのハーフ。両親となる2人は仕事でロンドンに暮らすうち、永遠の愛を誓い合ったという。

ヤンコ・ニロヴィッチは、モンパルナス2000(Mont Parnasse 2000)に多くの作品を提供したコンポーザ&ピアニスト。サイケなギターやブラスを編み込んで、どっぷりディープにグルーヴする。

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中でも『Soul Impresshion』(ソウル・インプレッション)(1975)はフラッグシップ級。タイトルもろの「Drug Song」は白眉だね。「Roses And Revolvers」(1970)も捨てがたい。

さて、頭を冷やそう。今夜の最後に、コラシアムⅡ(Colosseum II)で締めくくるとするか。

彼らのセカンド『Electric Savage』(1977)から「Put It This Way」。第71話でも取り上げた私のお気に入りの一曲。表題の意味は「こう言え!」でしょうか(笑)。

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しかしですね、サード『War Dance』(1977)には「Put It That Way」「ああ言え!」(^_^;) がある。一体どう言えばいいんだ。はっきりしろい! 頭を冷やすつもりが、またまたカッカ来てしまったぜ~(-_-;)

作曲にクレジットされてるゲイリー・ムーア(Gary Moore)=ジョン・ハイズマン組(Jon Hiseman)がキレのある演奏を繰り広げる名曲。

勿論、ドン・エイリー(Don Airey )も良い仕事をしています。ムーグのソロにしたってエイリーだけに鋭利~ですよね!しかし、鋭利でありながら鈍(ドン)だなんて、このアンビバレントな存在感、さすが出来る男は半端じゃないっすね。(意味不明)

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Brane Lambert Zivkovic / piano, flute, electric piano
Dado Topic / vocal
Mario Mavrin / bass
Ratko Divjak / drums
Vedran Bozic / guitar, vocal
Tihomir Pop Asanovic / Hammond organ






テーマ : プログレ
ジャンル : 音楽

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Author:ticca
 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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