第98話 East Of Eden 『錯乱』 (Snafu) (1970) U.K.

今夜の一曲  Leaping Beauties For Rudy 「ルディの踊る美女たち」


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◆以下の設問に答えよ◆

問題1;ロックのバンド編成にバイオリンが導入されるようになった背景は何か?
問題2;ロック界におけるバイオリンの巨匠(マエストロ)を挙げなさい。 
問題3;ロック界において、バイオリニストであることの長所は何か?
問題4;ロック界に初めてバイオリンを導入したのは誰か?
問題5;ロック史におけるイースト・オブ・エデンの業績を評価せよ。
(各20点 計100点)


いよいよ、問題5に進みたいと思います。第88話でイースト・オブ・エデン(East Of Eden)の『世界の投影』(Mercator Projected)(1969)を取り上げ、その中で思いついたのが頭書の問1~5でした。

イースト・オブ・エデンはバイオリンをフィーチャーした初期のバンドの一つ。しかも、グループの中心人物がバイオリニストのデイヴ・アーバス(Dave Arbus)。彼の選んだ道は、専任バイオリニストではなく、マルチ・プレイヤー。それはそのまま当時のロック・バイオリニストのあり方を示しているのかもしれません。


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アーバスは、そのバンド・ヒストリーの初期において、いかにバイオリンをロックバンドの音に融合させるかに心を砕いてきました。それが痛い程、わかります。時流と無縁のはずもなく、ジャケ写が物語るように、天衣無縫にサイケデリアに染まってみせるなど、試行錯誤の日々だったのでしょう、きっと。

ところで、アーバスは誰をお手本に、バイオリンをフィーチャーしたバンド構想を温めたのでしょう。彼らのライブ音源から判断するに、色濃く感じるのはジャズ・バイオリン(より正確には、ジャン・リュック・ポンティ)の影響。事実、セカンド・アルバムにおいてはジャズ系の音に身をひるがえします。

彼の担当楽器は、Electric Violin, Flute, Bagpipe, Recorders, Saxophones。心情的には、どの楽器演奏に重きを置いていたのか測りかねるところですが、近年ブート・ライブや秘蔵映像が公開されていて、ついに謎も解き明かされたかに見えます。ZDFのMusikkanalの肉声の自己紹介を聞くと、はっきり「バイオリン担当、47歳」なんて言ってるし。


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『Snafu』リリース後の1970年、イタリアにおけるライブでも、アーバスとケインズの二管でジャズのスタンダードをオープニング(曲名が思い浮かばないがマイルスのナンバー?)に据え、「Leaping Beauties for Rudy」 に突入。『Live at Paris Olympia』(ina.fr)でも、思いっきりジャジーな展開に持ち込んでいます。

彼らのデビュー作『Mercator Projected』(世界の投影)は仕掛けも多く、音像処理もそれっぽいので、サイケ・ロックの枠でとらえられる事が多いようです。けれども、それは一面的なとらえ方かも知れません。

世評はデビュー作になびくようですが、アーバスがすぐにジャジーな路線に転向したことを思えば、彼の巧みな創意と戦略が見え隠れしますね。しかも、直後にいきなりの路線変更を企て、「JIg-A-Jig」の大ブレイク!アーバスは策士なのか、それとも意外に何も考えていなかったのか。


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イースト・オブ・エデンのロック史における評価と言いつつ、正解があるわけではありません。時流に飲まれるかにみえながら、カメレオンのように七変化。これぞまさにカメレ音?

自身の信条に正直であり続け、しかもそれをヒットチャートに乗せる・・・売れなきゃ食っていけない、そうは言っても「世間に迎合するのはイヤだ」的なヤクザな心意気。当たるも八卦、当たらぬも八卦。こうした史実こそ、私たちが彼らに関して評価すべき事なのかもしれません。

さて、そんな彼が、あるビッグ・ネームに声をかけられます。そのアーチストとは・・・!?

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Dave Arbus - violin, wind instruments
Geoff Britton - drums, percussion
Ron Caines - saxophones, vocals
Geoff Nicholson - guitars, vocals
Andy Sneddon - bass





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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

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