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第131話 Joni Mitchell 『The Hissing of Summer Lawns』 (1975)

今夜の一曲  In France They Kiss on Main Street


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ジョニ・ミッチェルのアルバムの中でも、初めて買った思い出深い一枚。あれは高校生の頃だったかな。思えば、ジョーン・バエズ(Joan Baez)やジュディ・コリンズ(Judy Collins)のフォロワで終わらなかったところがジョニのジョニたるゆえんだろう。後追いで聞いたにせよ、それほど、この1975年の『夏草の誘い』は突き抜けていた。

何といっても最高の栄誉はローリングストーン誌(Rolling Stone)の「ワースト・アルバム・オブ・ザ・イアー」に認定されたことです!でも、メディア受けする曲を書けばいいってものでもない。新機軸を打ち出さねば、進歩は望めないから。ただし、痛みは伴うからね。試行錯誤がすべて受け入れられたり、評価を受けたりするわけじゃないし。

ジャジーなオープナーに始まって、二曲目は思いっきりエスニックと前衛のブレンドしたアプローチ。ブルンジの打楽器集団を起用した民俗音楽的な曲調。おまけにムーグの使い方も一般受けとは無縁の、実に奇怪な雰囲気。おまけに歌詞はフランスの印象派画家、アンリ・ルソー(Henri Rousseau)を引用して幻想的で、わたくしたまりませぬ。


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そうこうするうち、昨年(2016年)の10月12日、JoniMitchell.comからのツイートがSNSに飛び込んできたことを思い出したよ。バッファロー・ニューズ(The Buffalo News)の Life & Artsのコラム、Neil & Joni: Long may they run がそれでした。

折しも、ジョニ・ミッチェルとニール・ヤングの自伝が発行された時です。いずれも、問答無用にカナダを代表してしまうミュージシャンたち。しかし、この二人、音楽スタイルも人生観も好対照。二人の自伝の書き方も、ジョニの内省に対して、ニールはフェティッシュに愛車を礼賛したセルフ・ヒストリーだし。


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※Neil Young; "Special Deluxe: A Memoir of Life & Cars,”※
※Joni Mitchaell.; "Joni Mitchell In Her Own Words: Conversations with Malka Marom”

ジョニの記事中には、ジュノー賞(JUNO賞)の話が出てきました。受賞の理由は、作曲活動とか、ミュージシャンとしての彼女のパフォーマンスに対するものでは全然なかった。なんとまあ、彼女のプロデュースの業績に対して!だったという点で、我々の意表を突いたね。

ジョニも複雑な思い。さもありなん。自分の「クリエイティブ」な仕事が、どう評価されているかは、アーチストにとって最大の関心事なのだから。


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記事に取り上げられていた、次作『Hejira』からの「ブラック・クロウ」(Black Cow)。音楽と恋にすがる人生に見たのは、光るものを見つけては急降下してくる不気味に黒いカラス。栄光と凋落の象徴とかね。

そして、一睡もせず迎えた朝、バスルームの鏡に見るやつれた自分の顔・・・そんなイメージがつづられる強烈な曲。ジョニが、そんな風に自分の人生を見ているなら悲しい。これは単なる歌の中での絵空事だと信じたい。

今でも鮮烈に覚えているのは、ジョニのコンサートで「チャイニーズ・カフェ」(Chinese Cafe)が流れてきた時の感動。「アンチェインド・メロディ」(Unchained Melody)が引用された名曲だった。モルジェロンズ病(Morgellons Syndrome)という難病と闘い、動脈瘤に倒れた闘病中のジョニ。早く癒えて欲しい。




Joni Mitchell : vocals, acoustic guitar, Moog, piano, keyboards, Arp, Farfisa
Graham Nash : background vocals
David Crosby : background vocals
James Taylor : background vocals, guitar
Robben Ford : electric guitar, dobro, guita
Jeff Baxter : electric guitar
Larry Carlton : electric guitar
Victor Feldman : electric piano, congas, vibes, keyboards, percussion
Joe Sample : electric piano, keyboards
John Guerin : drums, arrangement, Moog
Max Bennett : bass
Wilton Felder : bass
The Warrior Drums of Burund
Chuck Findley : horn, trumpet, flugelhorn
Bud Shank : saxophone and flute, bass flute
Dale Oehler : string arrangement


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気分を変えようと引っ張り出したのは、アーマ・トーマス(Irma Thomas)。数々の名曲をしみじみ歌いあげたアーマだが、この曲は鳥肌もの。ニューオーリーンズのソウル・クイーン、1964年作。

ストーンズ(The Rolling Stones))のカバー「Anyone Who Knows What Love Is」は「Time Is On My Side」のB面でしたが、アーマ・トーマスの代表曲の一つだと思いますよ。いまだ現役。日本公演行きたかったあ!




お次はこれ。ハービー・ハンコックの「オスティナート」(Ostinato)。ロニー・モントローズ(Ronnie Montrose)の参加云々はさておき、純粋に当時の時代背景の中で、いかにハービーが時代を切り開く音を模索していたのかが痛いほどわかるなぁ。

ハービー君、そんなに苦しまなくってもいいのに・・・と慰めたいところですが、ミュージシャンにとっては、「これぞ〇〇」という音を提示し続けることがアイデンティティー直結なんで、彼の抱えていた苦悩は察するに余りある。

いかにもベニー・モウピン(Bennie Maupin)という感じのバスクラの音が耳に入った瞬間、ビッチェス・ブリュー(Bitches Brew)の影がちらつくね。これ、好きなの!




最後に引っ張り出したのは、スターバック(Starbuck)ヒットしましたね、「恋のムーンライト」(Moonlight Feels Right)1976年ビルボード3位。ワンヒット・ワンダーで終わらせるにはあまりに惜しかった。見事な超絶マリンバ。よだれ垂れちゃいます。ブルース・ブラックマン(Vo)(Bruce Blackman)とボー・ワグナー(mrb)(Bo Wagner)のグループだった。




・・・というわけで今宵も良い夢が見られそうかな(笑)。
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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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