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第136話  Wolgang Dauners Et Cetera 『Et Cetera 』 (1971)

今夜の一曲  Lady Blue

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<なんじゃこりゃ三題>

この世に、なんじゃこりゃ的なアルバムというのはあまたあるが、こいつをその筆頭にあげてもクレームを喰らうことはないでしょう(笑)。まずはウォルフガング・ダウナー(Wolfgang Dauner)のEt Cetera。

鳥肌立つファズ・サウンドからサイケな混沌に持ち込みつつ、冒頭のテーマに落ち着くオープナー。うさん臭い語りを切り裂いて汚れなきチャーチ・クワイヤーが浮き沈みする短いシークエンス。幽玄なメロトロンに繊細なアコギが絡む官能チューン。

B面の大曲は一聴するとエスニックなアプローチですが、延々とシタールが響いても意図してオリエンタルにはならず、ミステリアスな浮遊感のあるフリー・ジャズ的な展開。さらには、毒を喰らわば皿までのノリでエレクトロニクスが響きわたる無調の曲・・・


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セカンドの『Knirsch』(1972)となると、ジョン・ハイズマン(Jon Hiseman)とラリー・コリエル(Larry Coryell)を配して気を吐きました。ある意味、代表作とも言える出来とされてますが、彼らは、別に巨匠を迎えなくとも勝負できる、才覚のある非凡なユニットだったと思います。

Wolfgang Dauner - Synthesizer, Piano, Clavinet, Clavichord, Electronics, Percussion, Trumpet, Flute
Sigi Schwab - Guitar, Harp, Sitar, Banjo, Lute, Veena, Sarangi, Tambura, Psaltery, Flute, Balafon, Kalimba, Electronics
Eberhard Weber - Bass, Cello
Roland Wittich - Percussion
Fred Braceful - Percussion, Vocals, Bongos




さて、シグロ(Psiglo)を皮切りに、ウルグアイものを探していて見つけたウーゴとオズヴァルド(Hugo y Osvaldo)。最初に聞いたのが「Poema De Las Cinco Rosas」(5本の薔薇の詩?)こいつは妙ちくりんなボッサ・サイケデリアでハマりました。『La Bossa Nova de Hugo y Osvaldo』(1969)収録です。

浮遊感のあるドラムスに気だるいヴォーカルが乗ります。時折り交じるやる気のないコーラスが病的に素晴らしい。ぴろぴろしたオルガンがたなびいたかと思いきや、突如としてリズム・セクションを乗っ取ったりする。この病気ぶりは特筆ものだなぁ。


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ウーゴとオズヴァルドは、最初にどれを聴くかで印象はガラリ違ってきます。「Amaneciendo」などはソフト・ボッサの名曲ですね。ビートルズあり、バカラック(Burt Bacharach)ありで愉快なアルバムなんだけど、一笑に付せない魅力がありますよ。

ウーゴとオズヴァルドはウルグアイのビート・バンド、ロス・シェイカーズ(Los Shakaers)の中心メンバーでした。ビートルズに代表される60sポップスをお手本にした歌唱スタイルを模倣する中で、着実に実力を蓄えていったのです。

ビート・バンドから、独特の浮遊感を持ったサイケ&ソフト・ボッサ・デュオへ。確かに「Samba Doble」はキラーでした。でも、もっと驚いたのは、その後またスタイルをガラリ変えたことです。Opaでジャズやフュージョンに急接近。"Goldwings" "Magic Time"はスグレモノでしたよ。




最後に取り上げるのはジャン・ピエール・ミルーズ(Jean Pierre Mirouze)の手がけたOSTです。チープでカオスなサイケ映画『ル・マリアージュ・コレクティフ(集団結婚)』(Le Mariage Collectif)(フランス・デンマーク合作)(1971)がそれです。

ジャン・ピエール・ミルーズは60s後半のフランスの人気番組『ディム・ダム・ドム』(Dim Dam Dom)のショーのサウンド担当でした。映画の製作に当たったエルベ・ラマール(Hervé Lamarre)がディム・ダム・ドムのチームに音楽製作を依頼してきたことからミルーズに声がかかりました。


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ミルーズがオルガン奏者のジャン・ピエール・サバール(Jean-Pierre Sabar)を含めた演奏者をかき集め、1週間で9曲を書き上げました。ワールド・ミュージックを含めてジャンルレスな作曲に造詣の深かったミルーズにとっては、この程度の仕事はお茶の子さいさいだったのでしょう。

こいつが厄介なのは、7インチの数枚程度のアセテートだけしか存在しなかったことに尽きます。なぜテスト・プレスのみ?理由は単純。映画がアホすぎて興行的にこけたから。倒産した楽曲管理会社のゴミの山から2010年7月に見つかったアセテート。本アルバムは、そこからの盤起こしってのは偽らざる話らしい。


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フランスのこのジャンルはとにかくディープ。一時期、私はフランスのカルト領域にどっぷりでしたが、これはまだまだ大人しい部類でしょうか(笑)。


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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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