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第34話  Brainstorm 『Second Smile』 (1973) Germany

今夜の一曲  Hirnwind


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 『リザード』期のクリムゾンの雰囲気を漂わせるオープニング曲「ヒルンヴィント」。歪んだ音を響かせるオルガンのドローンからSEを差し挟み、アシッド・フォークかと思わせながら『YS』みたいな金属質のインタープレイになだれ込む。

 デビュー作『スマイル・ア・ホワイル』(Smile A While)(1972)に比べると、成熟度を増した2nd『セカンド・スマイル』(Second Smile)は、彼らのスタジオ録音最終作となりました。

 カンタベリー臭やザッパのキング・コング臭(『Uncle Meat』1969)があったりと、大御所たちの影響はそこかしこですが、これがまた捨てがたい。

 キーマンはSax & Guitarを担当するオーラント・シェーファー(Roland Schaeffer)ですが、Flute & Bassのライナー・ボーデンゾーン(Rainer Bodensohn)、Keyboardのエディ・フォン・オヴァーハイト(Eddy von Overheidt)なくして成り立たない音の洪水が快感すぎる。

 公正を期した発言をさせて頂ければですね、"Marilyn Monroe" やボーナス曲は、聴いてもあまり居心地良くありません。後者 "You're the One" は前作の "You Are What's Gonna Make It Last" の焼き直しですが、LP未収という価値以外に意味がない気がします。でも、それを割り引いて余りあるプログ・ジャズの名盤と申せましょう。

 このアルバム、Garden Of Delightsの玉石混交のカタログの中では、かなり面白い。実のところ、本作の存在について知ったのは、ガーデン・オブ・ディライツが精力的にKrautrockを発掘し始めた2000年になってからでした。

 もともと彼らのルーツは、オーラント、エディ、ヨアヒム・コインツァー(Joachim Koinzer)の三人が所属したスクールバンドです。

  それがファッション・ピンク(FASHION PINK)に発展します。バンドの名前から想像できるように、ピンク・フロイド臭のあるブルース・ロックがレパートリーでした。

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 彼らはインターコートINTERCORD傘下にあるプログレ専門のシュピゲライ(SPIEGELEI)とアルバム二枚だけの契約を結びます。バンド名をファッション・プリック(FASHION PRICK)にしたかったのですが却下され、レーベル側の意向でブレインストーム(BRAINSTORM)に決定しました。

 そこで発売されたおぞましいジャケット(?)のデビュー作(1972)は泣かず飛ばず。ちなみにベーシストがいなかったため、ベース・パートはオーラントと、ライナーが埋めています。

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 そのベーシストの不在を補って、第二作をリリース(1973)。新加入のベーシストは元ジャッズ・ギャラリー(JUD'S GALLERY)のエノー・ダノーフ(Enno Dernov)でした。

 『Second Smile』リリース直後の野外コンサートの音源(Bremen's College of Technology)がCD化(Radio Bremen)されています(『Bremen 1973』)。その後ドラマーが入れ替わってからのラジオ放送音源(SWF)も発掘されました(『Last Smile』)。

 しかしその後、シュピゲライとの契約更改はなされず、主要メンバーが次々と脱退。バンドも消滅の運命を辿りました。オーラントはグルグル(Guru Guru)へ。『Tango Fango』(1976)以降のアルバムに、その名前がクレジットされています。

 オーラントは、それ以外にもアネクソス・クァム(Annexus Quam)『Osmose』(1970)、ブルゼルマシーヌ(Bröselmaschine)の『Peter Bursch und die Bröselmaschine』(1975)、エンブリオ(Embryo)の『Turn Peace』(1989)『Ibn Battuta』(1994)と言ったアルバムに貢献しています。

 何が主流で何が傍流か、よくわからないクラウトロック・シーン。まだまだ私の知らない世界が潜んでいそうでワクワクします(笑)。

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Rainer Bodensohn / flutes, bass
Eddy Von Overheidt / organ, e-piano, clavinette, lead vocals
Enno Dernov / Fenderbass, guitar
Roland Schaeffer / soprano and tenor sax, clarinet, acoustic and electric guitars, vocals, double-bass
Joachim Koinzer / drums, Transylvanian fold-up-conga




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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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