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第35話  Tito Schipa Jr.  『Orfeo 9』  (1973)  Italy

今夜の一曲  Tre Note/Invito


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 こいつは凄い発見だった。『オルフェオ・ノーヴェ』(Orfeo 9) の動画だ!ドラムス叩いてる小生意気な男はトゥリオ・デ・ピスコポ(Tullio De Piscopo)だし、Voの左側の女性はロレダーナ・ベルテ(Loredana Bertè)だ。

 さらに、オルガンとシタールを演奏するのはブレインチケット(BRAINTICKET)のヨエル・ファンドゥルーゲンブルーク(Joel Vandroogenbroek)ではないか!

  トゥリオはニュー・トロルスの『NT Atomic System』(1973)への参加でおなじみ。ロレダーナは当時無名だったのに、鬼気迫る歌唱はさすが。レナート・ゼロ(Renato Zero)の出演も見所。この時点で『No! Mamma, no!』(1973)でデビューしていたのか不明。ティートにしても、本人よりテノール歌手の父親の方がはるかに有名だった。




 ピアノとオーケストレーションは、驚くなかれビル・コンティ(Bill Conti)。ビルはアメリカ人の作曲家(イタリア系米国人)だが、当時オペラの勉強のためにイタリアに住んでいた。そんな偶然でティートとの出会いがあったらしい。

 ビルは後に『ロッキー』(Rocky)や『007シリーズ』『ライト・スタッフ』(The Right Stuff)など、映画音楽の分野で、三度の「アカデミー賞」と「エミー賞」を受賞することになる逸材。

 そんな新進気鋭の奇人・才人が一同に会すれば、悪いものが出来るはずがない。Orfeo 9はティートが1969年から手がけ、翌年に上演開始、1973年にはアルバムが完成している。ギリシャ神話の『オルフェウス』をもとに、カルト的な解釈で展開するポップ・オペラ。

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 神話では竪琴だったが、映画ではギターに置き換えているのが現代的。複雑なヴォーカル・パート、巧妙なオーケストラ・アレンジ、テクニカルな演奏、前衛的な映像イメージ。思わせぶりなストーリー展開。どこをとっても興味は尽きない。演奏曲目も、"L'alba"とか"Vieni Sole"とか佳曲がいっぱい。

 当時は、アングラな演劇とか、サブカルなミュージカルとか、結構そういうのが流行った時代背景。不条理であればあるほどウケる、そんな土壌すらあった不思議な御時世。『オルフェウス』は神話であって、不条理ドラマとは思わないけれど、ミスティックな世界を題材にとったイタロ・オペラは個性的。

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 そういう意味では、マルセル・カミユ(Marcel Camus)の映画『黒いオルフェ』(Orfeu Negro)(1959)も面白かった。ギリシャ神話がカーニバルで盛り上がってしまう破天荒。ボッサの父、アントニオ・カルロス・ジョビン(Antônio Carlos Jobim)のサントラも文句なし。

 さて、ティートは本作以降も興味の尽きない作品群を創作し続けます。それはそれで、またの機会に・・・

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Tito Schipa jr. / Piano, VCS 3 Synthesizer, Percussions, Lead Vocals
Bill Conti / Keyboards, Moog Synthesizer, Orchestral Arrangements and Conduction
Joel Van Droogenbroek / Organ, Sitar
Tullio De Piscopo / Drums and Percussions
Andrea Sacchi / Acoustic and Electric Guitar
Massimo Verardi / Acoustic and 12-string Guitar
Sergio Farina / Electric Guitar
Mario Fales / Acoustic Guitar
Bruno Crovetto / Bass
Pasquale Liguori / Percussion

Chrystel Dane, Edoardo Nevola, Loredana Bertè, Marco Piacente, Monica Miguel, Penny Brown, Renato Zero, Roberto Bonanni, Ronnie Jones, Santino Rocchetti / Lead Vocals

Ann Collin, Danilo Moroni, Dino Comolli, Giovanni Ullu, Gisella Fusi, Mara Marzarotto / Backing Vocals

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第69話 Tito Schipa Jr. 『Io Ed Io Solo』 (1974)へ


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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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