第42話  Andwella 『People's People』 (1970) UK

今夜の一曲  Saint Bartholomew  「聖バーソロミュー」


andwella1.jpg


 この繊細で深い陰影。まさに英国的解釈のメロウ・ソウルですね。英国産スワンプという看板が嫌なので、ここはアイリッシュ・テイストだと言うことを、是非とも強調しておきたいものです(笑)。

 彼らの前身はヘヴィ・サイケ・ブルースを演奏するトリオのメソッド(The Method)。ルイス家の屋根裏部屋で、デヴィッド・ルイス(David Lewis)は、ゲイリー・ムーア(Gary Moor)とリハーサルした事もある間柄。また、ルイスが足を骨折して入院した時には、数週間にわたってムーアがルイスの代役としてメソッドでプレイもしているんですよ。

 1968年、ベルファストからロンドンに本拠地を移します。彼らはアンドウェラズ・ドリーム(Andwella's Dream)を名のり、変てこなサイケ・ポップを得意としていましたが、それはそれで上等。

 中古レコード店で『Love & Poetry』(1968)を発見して、そいつをしっかり握り締めて、レジに向かったドキドキ感はいまだ忘れられません。当時はまだウブでしたからね、私も。


andwella2.jpg


 アンドウェラ(Andwella)に改めての1st『World's End』(世紀末)(1970)になると、サイケ色やお遊び感覚は薄れます。その代わり、妙に人生を達観したかのような陰影を持たせたサウンドに変貌します。

 この変身に大きく貢献したのは、ハモンド・オルガンとピアノでルイスをフォローしたデイヴ・マクドゥーガル(Dave McDougall)。これがまたナイスな好演です。

 2ndが、Reflectionに残した本作『ピープルズ・ピープル』(1971)。デヴィッド・ルイスの渋い歌唱に、枯れたオルガンがしっとりと絡みます。米国仕様(Dunhill盤)の冬木立に佇むジャケも捨てがたいですね。


andwella4.jpg



 惜しくも、これが彼らの最終作になります。その後、ルイスはソロ作を二枚作成。アンドウェラ在籍中にも、密かにデモった『The Songs Of David Lewis』(1969)なんていう、世に50枚しか存在しない盤もある。こういうのまで手を出すようになったらお終いですね。勿論、私はとっくに終わってますが(涙;)

 マクドゥーガルは、後にあの一発屋サンダークラップ・ニューマン(Thunderclap Newman)のスピーディ・キーン(Speedy Keen)とコラボ。

 サンダークラップ・ニューマン覚えてますか?The Whoのピート(Pete Townshend)とか、Wingsのジミー(Jimmy McCulloch)16歳に、Jazz Pianistのアンディ(Andy Newman)の面々。全英1位の栄誉に輝いた、きらびやかな「Something In The Air」(1969)。おっと、横道にそれてしまった。

 『世紀末』までベーシストとしてサポートしたナイジェル・スミス(Nigel Smith)は、スペース・シャンティ(Space Shanty)以後のカーン(Khan)、マグナ・カルタ(Magna Carta)、ペンタングル(Pentangle)へ。

 と・こ・ろ・で・・・アンドウェラを形容するのに、トラフィックとか、初期サンタナとか、ザ・バンドとか・・・そんな比喩はいけませんねぇ。確かに似てますけど(笑)。アンドウェラはアンドウェラですので、以後お見知りおきを。あ、もう既にご存知でしたか(笑)。


andwella5.jpg


David Lewis / Vocals, Guitar, Piano, Organ
Dave McDougall / Piano, Organ
Dave Struthers / Bass, Vocals
Jack McCulloch / Drums


andwella3.jpg


スポンサーサイト

テーマ : サイケデリック
ジャンル : 音楽

コメントの投稿

非公開コメント

ゲスト・ブック
Profile

ticca

Author:ticca
 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カテゴリ
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
最新トラックバック
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR