第47話  Exmagma 『Exmagma』 (1973) Germany

今夜の一曲  The First Tune


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 中古盤屋でよく見かけたのが、彼らのセカンド『GOLDBALL』(1974)。当時はあのジャケに引いてしまって、全く食指が動きませんでした。しかも、勝手にマグマ人脈のバンドだと勘違いしてました。

 カンタベリー風のオルガンやファズ・ベースが暴れたり、フリーキーなサックスやエレクトロニクスが渦巻くサイケ&エクスペリメンタル・ジャズ3人組。彼らのファースト『EXMAGMA』(1973)は、A面がスタジオ録音、B面がライブ録音になっています。

 キーボードのトーマス・バロフ(Thomas Balluff)はソウル・バンド出身。ベース、ギター、サックスのアンディ・ゴールドナー(Andy Goldner)はR&B出身。そして、デトロイト生まれで、50年代末にドイツに渡ったアフリカ系米国軍人ジャズ・ドラマー、フレッド・ブレイスフル(Fred Braceful)。

 フレッドは、鬼才ヴォルフガング・ダウナー(Wolfgang Dauner)とEt Ceteraを組み、『Fur』(Calig)(1969)、『Output』(ECM)(1970)、『The Call』(Schwann AMS Studio)(1971)などのコラボ作を残しています。エクスマグマのブレインはフレッドなのかもしれません。

 バンド結成に当たり、彼らは当初、マグマ(MAGMA)を名乗りました。けれども、フランスに同名バンドがいると知り、名前をエクスマグマ(EXMAGMA)に変えています。<参考;Progarchive>


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 エクスマグマのセカンド『GOLDBALL』は、フランスのマイナー・レーベルのユリュス(Urus)から、ひっそりとリリースされました。レコーディングはコニー・プランク(Conny Plank)のスタジオです。そんなわけで、コレクターたちの間では、当初、彼らがドイツ出身という発想は全くなく、まさに正体不明のバンドでした。

 ユリュスに作品を残した理由は、恐らく1973年のフランス・ツアーで聴衆のウケがよかったので、二年間にわたって同国に滞在していたことに関連しているのでしょう。

 ちなみに、ユリュス(Urus)/ディジュンクタ(Disjuncta)は、1972年から1976年までの短期間に存在したフランスのレーベルです。ディジュンクタはエルドン(Heldon)のリシャール・ピナス(Richard Pinhas)によって設立され、その後継レーベルがユリュスというわけです。ピナスがコブラ・レーベル(Cobra)と契約することに伴って、ユリュスは閉鎖されます。

 ユリュス/ディジュンクタのカタログには、スキゾー(Schizo)、エルドン(Heldon)、アラン・ルノー(Alain Renaud)、ザオ(Zao)、NYLらの名前が並んでいます。レーベル側のとらえ方としては、エクスマグマを「ジャジーな実験バンド」と捉えていたことがわかりますね。


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 1975年、彼らのサード『EXMAGMA 3』が企画されます。けれども、二枚組のコンセプトはユリュス側の都合によって、シングルLPに削られてしまいます。その方針は、バンドにとって受け入れがたいものでした。結果、お蔵入り。2006年にリリースされるまでは、その存在が人に知られる事はありませんでした。

 結成当時、農家の牛小屋でジャムってバンド構想を深めたそうです。日夜、牛小屋から聞こえたきたのがあの音だった・・・なんて恐いですね。地元の方は、一体どう感じていたのでしょうか。(笑)


Thomas Balluff / organ, electric piano, clavinett-c effects
Fred Braceful / sonor drums, percussion extraordinaire
Andy Goldner / fretless electric bass, electric guitar, alto sax, tape recorder


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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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