第53話  Graham Bond Organisation 『There's A Bond Between Us』(1965) UK

今夜の一曲  Baby can it be true


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 メロトロンを最初に使った曲をリリースしたのは、ビートルズでも、マンフレッド・マン(Manfred Mann)でも、レイ・デイヴィス(Ray Davies)でも、マイク・ピンダー(Michael Pinder)でも、モーリス・ギブ(Maurice Gibb)でもありませんでした。

 この曲を収録した第二作『There's A Bond Between Us』は、1965年11月発表です。これに先立つシングル「Lease On Love」が、メロトロンの使用例としては最も早かったと公式認定されています。これは1965年7月リリースのシングルで、B面「My Heart's In Little Pieces」とのカップリングでした。

 ある意味、「Lease On Love」は彼らにとって異色なナンバー。スリリングなオルガン・プレイは一切見られませんから。


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 友人に教えてもらったのですが、グレアム・ボンド(Graham Bond)がメロトロンを初めて使ったのは、1965年7月31日のTVショーだったという説があるそうです(レコード・コレクターズ2000年1月号)。とすれば、「Lease On Love」発表直後のライブですね。

 それにしてもグレアム・ボンド・オーガニゼイション(Graham Bond Organisation)に絡むメンツは凄いですね。ジャック・ブルース(Jack Bruce)、ジンジャー・ベイカー(Ginger Baker)、ディック・ヘクトール・スミス(Dick Heckstall-Smith)のみならず、ジョン・マクラフリン(John McLaughlin)やジョン・ハイズマン(Jon Hiseman)まで。まさに、王道を行くR&B ジャズ・バンドでした。

 「Don't Let Go」もメロトロンが活躍する曲ですが、こういう奏法をみていると、新しい楽器の特性をどう活かすかなんて、全くわかってなかったのか、それともただ単に面白がってるだけなのか、一体どっちなんだろうって思ってしまいます。


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 初期のメンバーであるマクラフリン脱退の理由は、ヘロイン常習のベイカーとの確執にあったそうです。むなしいものですね。マクラフリンが追い出されて、代わりに入って来たのが、かつての盟友ヘクトール・スミスでした。

 もともと彼らは、アレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレーティッド(Alexis Korner's Blues Incorporated)で活動していました。ある夜、ブルースとベイカーとボンドの3ピースのギグが喝采を浴びたことで、Graham Bond Organisationの構想が現実化しました。

 中核の三人がBlues Incorporatedを飛び出した時の、アレクシスのショックは計り知れません。一方のGraham Bond Organisationも順風満帆とは言えませんでした。マクラフリンを失い、ヘクトール・スミスを得て、新しいスタートを切ります。ザ・フー(The Who)やトロッグス(The Troggs)、ムーディー・ブルース(The Moody Blues)らとツアーを展開します。


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 お馬鹿なコメントですが、メロトロンの導入も画期的でしたが、何よりオハコの火を吹くハモンド・オルガンが最高ですね。なるほど、ボンドがグループ名をORGANisationにしたかったのも頷けます。なお、グループ名は英国ではOrganisation、それ以外ではOrganizationと記されることが多いそうです。

 モッド・ジャズ・プレイヤーとしても文句なしの彼らのパフォーマンス。残念な事に、グループは内紛や、商業的な成功に見放されて空中分解します。ボンドは精神的に大きな傷を負います。

 それでも彼らのアグレッシヴな活動スタイルは、ブライアン・オーガー(Brian Auger)、キース・エマーソン(Keith Emerson)、スティーブ・ウィンウッド(Steve Winwood)、イアン・デューリー(Ian Dury)など、数多くのミュージシャンたちに影響を及ぼすことになります。

 あのジョン・ロード(Jon Lord)もまた、ハモンドの魅力をボンドに教えてもらった( "He taught me, hands on, most of what I know about the Hammond organ".)、と語ってましたね。


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Jack Bruce / Bass, Vocals
Ginger Baker / Drums
Graham Bond / Hammond Organ, Alto Saxophone, Mellotron, Lead Vocals
Dick Heckstall-Smith / Tenor Saxophone

<第110話 Graham Bond 『Holy Magick』 (1970)へ>
<第111話 Graham Bond 『Love Is the Law』 (1968)へ>
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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

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 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

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