第55話  Fripp & Eno 『Evening Star』(1975) UK

今夜の一曲  Evening Star


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 ジャケ絵を描いたピーター・シュミット(Peter Schmidt)はベルリン生まれの英国人。イーノが通ったアート・スクールの客員講師だった関係で知り合い、交流を続けました。

 二人は創造的作業のためのヒントを得るため、互いにそれぞれがアフォリズムを収めたカード・セットを考案していました。それを知った二人は、それらを元に1975年、オブリーク・ストラティジー(Oblique Strategies)に編み上げたのです。


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 一例をあげてみると、「陳腐な考えで迫ってみよう」(Use an old idea.)「問題点を出来るだけ明確に言葉にしてみよう」(State the problem in words as clearly as possible.)「あなたの親友だったらどう行動するだろうか」(What would your closest friend do?)「何を増やすのか?何を減らすのか?」(What to increase? What to reduce?)「虚勢を張ってみよう」(Try faking it!)などとなっています。

 イーノ・ショップ(Eno Shop)で通常の30ポンドの廉価版(第五版)に加え、1~500のナンバリングの入った500部限定版が販売されています。こちらは、バーガンディ(ワインレッド)のケース入りで60ポンドですね~。
http://www.enoshop.co.uk/shop/oblique-strategies


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 シュミットの作品は、イーノのソロ『Taking Tiger Mountain (By Strategy)』(1974)のカバー・デザインや『Before and After Science』(1977)に収められた四枚の水彩画などで楽しめます。

 今夜の一曲「Evening Star」は、ジャケ絵そのものの、静謐でアンビエントな肌触りのアルバム・タイトル曲。シンセやギターのアルペジオとハーモニクス音のレイヤーの上に、フリップの歪んだギターがコズミックに舞い上がります。


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 本作はフリップ&イーノのコラボ第二作。『No Pussyfooting』(1973)より成熟したイメージがありますが、アルバム全体が全く違った三つのコンセプトの抱き合わせなので、統一感に欠けるのが惜しまれます。

 ただ、最初の数曲のように、瞑想的なテープ・ループやサウンド・コラージュは限りなく個性的かつ魅力的ですね。当時はこうしたアンビエントな曲の書けるアーチストが他にいなくて、これを何度も何度も聞いたものですよ。


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Robert Fripp / guitar
Brian Eno / synthesizer


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 音楽ネタを中心とした雑記帳です。

 60年代後半から70年代にかけてのワールドワイドなロック、ポップス、プログレ、アシッド、サイケ、フォーク、ジャズロック、ジャズなどの話題を主に、ひっそりメモってます。

 それぞれの記事はその時々のフィーリングで書いていますが、基本形はある曲をきっかけに感じた雑感が題材になっています。

 私は単なる音楽愛好家ですので、記事に関しては、思い込みや勘違いがたっぷりあることかと思います。その点はご容赦願います。もし、お気づきの点があれば、ご指摘下さい。

 個人的に思い入れのあるものを主に綴っていますので、マイナーかつ気まぐれなセレクション、お許し下さい。

 それでは、今宵の音楽夜話におつきあい下さい。

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